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10代のための健康情報! 月刊からだコラム

運動する時間がなくても
「1日3回全力ダッシュ」で
からだも心も健康に

2020.03.27

健康なからだ作りのために運動は欠かせません。でも部活は文科系だし塾もあるし、体育の授業以外でからだを動かすことはほとんどない……なんて人もいるのでは?そんな人に朗報です。全力で20秒×3回、合計たった1分の運動でも、適度な強度で45分間行う運動と同じくらいの持久力アップ効果が期待できそうです。

事務仕事の男性を対象に行った研究によると、全力での自転車こぎ運動を2分間隔で20秒×3回、12週間毎日行った人たちと、息が切れない程度の強度で45分間自転車こぎ運動を同様に行った人たちのどちらでも、持久力の指標となる最大酸素摂取量(からだに酸素をとり込む能力)が同じくらい高くなりました。※1

近年、「強めで短め」でも「適度な強度で長め」でも同じような運動効果が得られるという研究報告が増えています。心の健康に対しても同じくらい期待できるという報告も。※2「運動不足かも」という日は、たとえば学校の行き帰りの安全な道でダッシュしてみたり、階段をかけ上がったりしてみては?

※1 Jenna B. Gillen et al. PLoS One 11(4):e0154075, 2016

※2 MATTHEW J. STORK et al. Med Sci Sports Exerc 50(10):2110-21, 2018

監修:川田浩志(東海大学医学部教授)

マスクで風邪やインフルエンザは
防げるの?

2020.02.28

風邪やインフルエンザのシーズン真っ盛り。感染予防のために外出時にマスクをしている人も多いですが、マスクだけでは感染を防ぎきれないようです。あわせて習慣にしたいのが手洗いと手指の消毒。大学生1,437人を「マスクをする」「マスクをして手指の消毒もする」「どちらもしない」の3つのグループに分けて6週間様子をみた研究報告によると、マスクのみではインフルエンザの発症を予防する効果は認められませんでした。マスクをして手指の消毒をすれば予防効果あり、という結果に。※1

ウイルスは、感染者の咳やくしゃみなどで飛び散ったウイルス入りのしぶきを吸い込んで感染するほか、ウイルスがついたものを触った手で口もとや鼻のまわりを触ってしまうことでも感染します。だから外出時はよく手を洗って手指を消毒することや、なるべく口や鼻のまわりを手指で触れないようにすることが大切なのです。

では、感染予防のためにマスクの着用とセットですすめられることがあるうがいは?首相官邸ホームページ「インフルエンザ(季節性)対策」※2では「うがいは、一般的な風邪などを予防する効果があるといわれていますが、インフルエンザを予防する効果については科学的に証明されていません」とあります。とはいえ、うがいをすると喉の粘膜がうるおい、防御機能が高まる効果が期待できますので、帰宅後のうがいもまったく意味がないわけではありません。

風邪やインフルエンザにかかってしまったら、からだを休めるためと、ほかの人にうつさないために、外出は極力避けて安静に過ごしたいところです。それから外出時に心がけたいのが「咳エチケット」。とっさに出てしまう咳やくしゃみは、口や鼻を素手で覆って受けるのではなく、なるべくティッシュやハンカチで受けるようにしましょう。

※1  Allison E. Aiello et al. J Infect Dis 201(4):491-8, 2010

※2  首相官邸ホームページ「インフルエンザ(季節性)対策」:
https://www.kantei.go.jp/jp/headline/kansensho/influenza.html外部リンク

監修:川田浩志(東海大学医学部教授)

成績アップに食物繊維たっぷりの
朝ごはんを

2020.01.08

朝ごはんは毎日を元気にすごすための活力の源。文部科学省の「全国学力・学習状況調査」(2018年度)では、朝ごはんをちゃんと食べている人の方がテストの成績がよいという関連がみられました。同調査によると、朝ごはんを食べないことがある子どもは年々増える傾向にあり、その割合は中学3年生では5人に1人(20.3%)に及びます。こんなにいるんですね。

成績アップのためにも朝ごはんはきちんと食べましょう。4歳から18歳の男女を対象に、朝ごはんとその日の学習成果の関連を調べた研究によると、朝ごはんを食べた日は食べない日に比べて、注意力、実行力、記憶力などを必要とする作業がはかどるケースも報告されています。※1

では朝ごはんにはどのようなものを食べたらいいのでしょうか。脳のエネルギー源になる糖の補給が大切といわれますが、朝ごはんの内容と学習成果の関連を調べた研究報告によると、糖の吸収がおだやかで血糖値が急上昇しない食事をとるほうが学習能力に対してよい効果があるかもしれないとのことです。※2

主食には、糖の吸収をおだやかにしてくれる作用をもつ食物繊維が豊富なもの、たとえば白米ごはんよりも玄米ごはんや麦ごはん、精製した小麦でできた食パンよりも未精製の全粒粉入りのパン、小麦の外皮(ふすま)を使ったシリアルなどがよさそうです。まっ白ではなく茶色っぽいのが、食物繊維が豊富な印です。もちろん野菜や、肉、魚などバランスよく食べるのも大切です。

※1 Adv Nutr 7(3):590S–612S, 2016

※2 Am J Clin Nutr 100(2):626-56, 2014

監修:川田浩志(東海大学医学部教授)