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2021年04月28日印刷はこちらから研究開発

小児先天性無胸腺症を対象としたRVT-802のFDAへの再申請について

大日本住友製薬株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:野村 博)の連結子会社であるエンジバント・セラピューティクス・リミテッド(以下「エンジバント社」)は、2021年4月27日(現地時間)、小児先天性無胸腺症を対象とした培養胸腺組織RVT-802(開発コード、以下「本剤」)の生物学的製剤承認申請(BLA)について、米国食品医薬品局(FDA)に再申請したことを発表しましたので、お知らせします。
2019年4月にエンジバント社が申請したBLAに対し、2019年12月にFDAから審査結果通知(Complete Response Letter)を受領し、CMCに関する指摘を受けていましたが、これらに対応しました。本剤の処方薬ユーザーフィー法(PDUFA)に基づくFDAの審査終了目標日は、2021年10月8日です。

本剤は、小児先天性無胸腺症に対する、組織移植による生涯に1回きりの再生医療です。小児先天性無胸腺症は、生まれつき胸腺が欠損している極めて希な疾患であり、深刻な免疫不全、免疫調節不全および易感染性を引き起こします。支持療法のみしかなく、通常、2歳または3歳までに感染症または自己免疫症状で亡くなります。現在、小児先天性無胸腺症に対するFDAの承認を受けた治療法はありません。

エンジバント社のCEOであるRachelle Jacques(ラシェル・ジャック)は次のように述べています。「本剤の再申請は、小児先天性無胸腺症がもたらす厳しい結末と対峙するご家族のために、切望されている治療選択肢をもたらすという使命を果たす上での重要な一歩です。このたびのマイルストン達成に関して、小児先天性無胸腺症と向き合う家族の生活に変化をもたらすために本剤の臨床試験に参加してくださったご家族をはじめ、開発プログラムに関わってくださったすべての方々の努力に感謝しています。」

本剤の臨床試験の治験責任医師であり、デューク大学医学部の小児科および免疫学の教授であるLouise Markert(ルイーズ・マーカート)医師は次のように述べています。「私たちは、先天性無胸腺症の子どもたちの暗い将来に、機能的な胸腺環境を提供し、患者さんが致命的な感染症と闘うことができるよう、20年以上の間治療法の開発を行ってきました。本剤の再申請は、小児先天性無胸腺症の治療法がまもなく承認され利用できる可能性を示し、ご家族を前向きにさせることでしょう。」

(ご参考)
【小児先天性無胸腺症について】
小児先天性無胸腺症は生まれつき胸腺が欠損しているため、重度の免疫不全となり、感染症への抵抗力が弱くなります。無胸腺症の患者さんは、米国の全50州で新生児に対し義務付けられているSCID(重症複合免疫不全症)スクリーニングにおいて、T細胞の欠如により発見されます。SCIDと先天性無胸腺症はともに原発性免疫不全症ですが、異なる症状を呈します。先天性無胸腺症は完全なディジョージ異常(cDGA)、チャージ症候群、FOXN1欠損症、TBX1遺伝子変異、糖尿病性胎芽病など複数の症状に関連しています。小児先天性無胸腺症は極めて希な疾患であり、米国での毎年の推定患者数は約17~24人です。

【RVT-802について】
RVT-802は、組織移植による生涯に1回きりの革新的な再生医療であり、デューク大学の研究者らによって10の臨床研究にわたり25年以上の間、検証されてきました。RVT-802は小児先天性無胸腺症の治療のために培養されたヒト胸腺組織であり、T細胞が正しく抗原を識別して相互作用し、感染症への抵抗力を発達させることができる機能的な胸腺環境を構築するように作製されています。RVT-802は、FDAより再生医療先端治療指定、ブレイクスルーセラピー指定、希少小児疾患治療薬指定、希少疾患治療薬指定を受け、欧州医薬品庁(EMA)より希少疾患治療薬指定、先端医療医薬品指定を受けています。

【エンジバント社について】
エンジバント社は、深刻な希少疾患をもつ人々のために斬新で革新的な再生医療の開発に取り組むバイオ医薬品企業です。極めて希で生命を脅かす小児免疫不全である小児先天性無胸腺症を対象に、組織移植による再生医療であるRVT-802を開発中です。RVT-802は、FDAより再生医療先端治療指定を含む、複数の指定を受けています。大日本住友製薬はロイバント・サイエンシズ・リミテッドとの戦略的提携により、新設子会社であるスミトバント社の傘下に 2019 年12月にエンジバント社を完全子会社化しました。エンジバント社に関する詳細については、https://enzyvant.com/ をご覧ください。

以上