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2021年01月27日印刷はこちらから研究開発

レルゴリクスの子宮内膜症を対象としたフェーズ3試験の継続投与試験における良好な解析結果(1年間)について

大日本住友製薬株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:野村 博)の連結子会社であるマイオバント・サイエンシズ・リミテッド(ニューヨーク証券取引所上場)とPfizer Inc.(ニューヨーク証券取引所上場)は、開発中の1日1回経口投与であるレルゴリクス(一般名)の併用療法(レルゴリクス・エストラジオール・酢酸ノルエチンドロン、以下「本併用療法」)の子宮内膜症に伴う痛みを対象としたフェーズ3試験(SPIRIT試験)の継続投与試験(以下「本試験」)において、良好な1年間(52週間)の解析結果を得たことを2021年1月26日(現地時間)に発表しましたので、お知らせします。

本試験において本併用療法群は、月経困難症および月経に起因しない下腹部痛について1年間にわたり臨床的に意義のある改善を示し、骨密度の低下も最小限で安定するなど、SPIRIT1試験およびSPIRIT2試験で24週間にわたって認められた有効性および安全性と整合した結果が得られました。これらの結果は、2021年前半に予定している子宮内膜症を適応症としたレルゴリクス配合剤の米国食品医薬品局(FDA)への新薬承認申請資料に含まれる予定です。

本試験の結果、1年間にわたり本併用療法を受けた患者のうち、84.8%で月経困難症の臨床的に意義のある改善を示し、73.3%で月経に起因しない下腹部痛の臨床的に意義のある改善を示しました。月経困難症に伴う痛みを評価する数値評価尺度(0点から10点の11段階で構成)では、本併用療法群は1年間で、平均82.8%スコアが減少(7.4:激しい痛みから1.3:軽度の痛み)しました。
骨密度は、24週までの臨床的に影響のない最小限の減少が52週まで安定して続きました。1年間投与時の有害事象の発現率は、SPIRIT1試験およびSPIRIT2試験の結果と整合しており、安全性に関する新たな懸念は認められませんでした。本併用療法群で10%以上発現した有害事象は、頭痛、鼻咽頭炎、ホットフラッシュでした。また本併用療法群(n=278)で1名の妊娠が報告されました。

SPIRIT1試験およびSPIRIT2試験の結果はアメリカ生殖医学会(ASRM)2020で発表済みです。本試験結果の詳細は、今後、医学学会や医学ジャーナルにて公表される予定です。
本件についてはマイオバント社のプレスリリース(https://investors.myovant.com/node/8906/pdf)をご覧ください。レルゴリクスの子宮内膜症を対象としたフェーズ3試験(SPIRIT試験)の速報結果は、当社の2020年4月23日および2020年6月24日付けのプレスリリースをご覧ください。

(ご参考)
レルゴリクスについて
レルゴリクスは、1日1回経口投与の低分子GnRH(ゴナドトロピン放出ホルモン)受容体阻害剤であり、前立腺がんの発生に関与する精巣のテストステロンおよび子宮筋腫や子宮内膜症の成長を刺激することが知られている卵巣のエストラジオールの産生を抑制します。マイオバント社は、前立腺がん向けには単剤の錠剤(120mg)を、子宮筋腫および子宮内膜症向けには配合剤(レルゴリクス40mg+エストラジオール1.0mg+酢酸ノルエチンドロン0.5mg)を以下の通り販売・開発しています。
・前立腺がん:2021年1月発売(米国、製品名「オルゴビクス」)
・子宮筋腫:2020年3月申請済(欧州)、2020年5月申請済(米国、審査終了目標日は2021年6月1日)
・子宮内膜症:フェーズ3試験段階(2本のフェーズ3試験の良好な結果を発表済)、2021年前半に米国で申請予定
マイオバント社は、2020年12月、Pfizer Inc.との間で、レルゴリクスのがん領域および婦人科領域における北米での共同開発および共同販売に関する契約を締結しました(詳細は2020年12月28日付けの当社のプレスリリースをご覧ください)。

子宮内膜症を対象としたフェーズ3試験(SPIRIT試験)について
マイオバント社が行っている1,200人を超える子宮内膜症に伴う痛みを抱える患者を対象とした本併用療法のフェーズ3試験は、重複する2つの国際共同臨床試験(SPIRIT1およびSPIRIT2)で構成され、本併用療法を24週間1日1回投与、レルゴリクス40㎎のみを12週間1日1回投与後に本併用療法を12週間1日1回投与、プラセボを24週間1日1回投与に割り付けられました。
SPIRIT1試験またはSPIRIT2試験を完了した治験参加者は、80週間の継続投与試験への参加が可能であり、本併用療法の治療期間の合計が最大で104週間になります。本併用療法による長期治療の安全性と持続的な有効性が評価されています。

子宮内膜症について
子宮内膜症は、子宮腔の外側、通常は下腹部または骨盤の卵巣、膀胱、および結腸に子宮内膜のような組織が認められる、エストロゲン依存性の炎症性疾患であり、子宮外の子宮内膜様組織は慢性的な炎症を引き起こし、瘢痕や癒着を引き起こす可能性があります。子宮内膜症に関連する症状には、痛みを伴う期間と慢性的な下腹部痛、痛みを伴う排卵、性交中または性交後の痛み、大量出血、疲労、不妊症などがあり、一般的な身体的、精神的、および社会的な活動に影響を与える可能性があり、複合的なケアが必要とされています。現在のガイドラインでの子宮内膜症に伴う痛みに対する最初の治療選択肢は、ホルモン避妊薬と市販の鎮痛薬であり、より重篤な症例では、リュープロレリン酢酸塩などのLHRH作動薬が短期間で投与されます。米国では推定600万人の女性が子宮内膜症の症状を抱え、推定100万人の女性が現在の治療では不十分であり、さらなる治療を求めています。また世界では、約2億人が罹患しています。

マイオバント社について
マイオバント社は、女性および男性の疾患に対する革新的な治療法の提供に注力するバイオ医薬品企業です。マイオバント社は、レルゴリクスの他に、不妊症に対するオリゴペプチドキスペプチン1受容体アゴニストであるMVT-602(開発コード)を開発中です。マイオバント社は武田薬品工業株式会社より、レルゴリクス(日本および特定のアジア諸国を除く全世界対象)およびMVT-602(全世界対象)を開発・商業化するための独占的なライセンス権を付与されています。
大日本住友製薬はRoivant Sciences Ltd.(本社:英国 ロンドン・スイス バーゼル)との戦略的提携により、新設子会社であるスミトバント社の傘下に2019年12月にマイオバント社を連結子会社化しました。マイオバント社に関する詳細については、https://www.myovant.comをご覧ください。
スミトバント社は大日本住友製薬の完全子会社であり、5つのバイオ医薬品子会社のマイオバント社、ユーロバント社、エンジバント社、アルタバント社およびスピロバント社の親会社です。スミトバント社に関する詳細については、https://www.sumitovant.comをご覧ください。