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2020年05月22日印刷はこちらから医薬品

パーキンソン病のオフ症状を対象とした舌下投与フィルム製剤「KYNMOBI」(アポモルヒネ塩酸塩水和物)の米国における承認取得について

大日本住友製薬株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:野村 博)の米国子会社であるサノビオン・ファーマシューティカルズ・インク(以下、サノビオン社)は、このたび、舌下投与フィルム製剤の「KYNMOBI(キンモビ)」(販売名、一般名:アポモルヒネ塩酸塩水和物、開発コード:APL-130277、以下「本剤」)について、米国食品医薬品局(FDA)より、パーキンソン病に伴うオフ症状の改善を適応症として承認を取得したことを、2020年5月21日(米国東部時間)に発表しましたので、お知らせします。本剤は、パーキンソン病に伴うオフ症状の治療剤として、米国で初めて承認された舌下投与フィルム製剤です。サノビオン社は、2020年9月に本剤を米国において発売する予定です。

パーキンソン病に伴うオフ症状は、適切な薬物治療を行っていても再発または悪化するパーキンソン病症状(運動症状および非運動症状)であり、振戦(ふるえ)、固縮(筋肉の硬直)、寡動(動作緩慢)等の症状を特徴とします。日常生活の妨げとなるこれらの症状は、朝の起床時や一日を通して起こります。本剤は舌下で溶解するため、パーキンソン病患者さんは必要な時にオフ症状を改善することができます。

サノビオン社のPresident and Chief Executive OfficerであるAntony Loebel(アントニー・ローベル)は、次のように述べています。「本剤の承認は、オフ症状により日常生活を妨げられている患者さんの治療選択肢を広げます。当社は、患者さんにとってより簡便な方法で、必要な時に速やかに運動障害を改善し、運動症状の更なる管理を可能にする新規製剤を、パーキンソン病患者さんとそのご家族および医療従事者に提供できることを嬉しく思います。」

Emory University School of Medicine(エモリー大学医学部)の神経学教授、Movement Disorders Programのディレクター、神経学のVance Lanier ChairであるStewart Factor(スチュワート・ファクター)医師は、次のように述べています。「パーキンソン病患者さんは、診断されてから数年後、薬物治療の効果減弱により、起床時にベッドから起き上がることや、椅子から立ち上がることが難しいこと、そして歩行のしにくさなどの不自由さに気付くことがあります。本剤の承認により、医療従事者は、患者さんのパーキンソン病の進行に伴うオフ症状を適切に管理するための投薬計画に必要な治療選択肢を得ることができます。」

マイケル・J・フォックス パーキンソン病リサーチ財団(以下、「マイケル・J・フォックス財団」)のCEO であるTodd Sherer (トッド・シラー)医師は、次のように述べています。「我々の研究と、パーキンソン病患者さんとそのご家族および医療従事者との対話から、オフ症状が患者さんの日常生活を明らかに妨げることがわかっています。マイケル・J・フォックス財団は、本剤の初期臨床試験を支援しました。本剤の承認は、オフ症状を経験するパーキンソン病患者さんに、重要で新たな治療選択肢を提供します。」

(ご参考)

【「KYNMOBI」について】

本剤は、アポモルヒネ塩酸塩水和物(ドパミン作動薬)を有効成分として含有する新規の製剤であり、パーキンソン病に伴うオフ症状の治療剤として米国で初めて承認された舌下投与フィルム製剤です。本剤は、1日5回まで服用することが可能で、パーキンソン病に伴うオフ症状が発現した時に服用し、その症状を速やかに改善します。

フェーズ3試験の結果、本剤投与群は、プラセボ投与群と比較して主要評価項目(投与開始から12週間後における投与30分後のMDS-UPDRS Part Ⅲスコアの投与前からの平均変化量)を統計学的に有意に改善(変化量の差:7.6ポイント)し、投与15分後から統計学的に有意な改善が認められました。重要な副次的評価項目(投与開始から12週間後における投与後30分以内のオン状態の患者の割合)についても、本剤投与群はプラセボ投与群と比較して、有意な改善を示しました。
また、本剤は総じて良好な忍容性を示しました。本試験における主な有害事象(本剤投与群で5%以上に発現しプラセボ投与群より頻度が高かった有害事象)は、悪心、口腔咽頭反応、傾眠およびめまいでした。なお、本試験の結果は2020年2月1日、Lancet Neurologyに掲載されました。

※ MDS-UPDRS(Movement Disorder Society Unified Parkinson's Disease Rating Scale) Part Ⅲ: パーキンソン病における運動能力の評価指標として用いられています。

【パーキンソン病およびオフ症状について】

2030年までに、米国では約120万人が、世界では推定で1,000万人がパーキンソン病に罹患していると考えられています。パーキンソン病は、安静時の振戦(ふるえ)、固縮(筋肉の硬直)および寡動(動作緩慢)等を含む運動症状、ならびに認知障害および気分障害を含む多くの非運動症状を特徴とする慢性かつ進行性の神経変性疾患です。アルツハイマー病に次いで2番目に多い神経変性疾患であり、パーキンソン病の有病率は、世界人口の高齢化に伴い増加しています。
オフ症状は、適切な薬物治療を行っていても再発または悪化するパーキンソン病症状(運動症状および非運動症状)です。これらの症状は、患者さんの日常生活の活動を妨げ、患者さんとそのご家族および介護者に不安を与え、負担となり得ます。約60%のパーキンソン病患者さんが罹患後、最初の4年から6年以内にオフ症状を経験し、症状の発現頻度および重症度は、疾患の経過とともに悪化する可能性があります。

以上