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2018年03月07日印刷はこちらから医薬品

非定型抗精神病薬「LATUDA(ルラシドン塩酸塩)」の米国における小児の双極Ⅰ型障害うつに対する適応追加承認取得について

大日本住友製薬株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:多田 正世)の米国子会社であるサノビオン・ファーマシューティカルズ・インク(以下「サノビオン社」)は、米国において販売中の非定型抗精神病薬「LATUDA®(一般名:ルラシドン塩酸塩、以下「ラツーダ」)」について、3月5日(米国東部時間)付けで、小児(10歳から17歳)の双極Ⅰ型障害うつに対する適応追加承認を米国食品医薬品局(FDA)より取得しましたので、お知らせします。
ラツーダは、米国において、成人の双極Ⅰ型障害うつに対する単剤療法ならびにリチウムまたはバルプロ酸との併用療法、成人および小児(13歳から17歳)の統合失調症について既に承認されています。

このたびの承認取得は、双極Ⅰ型障害うつの小児(10歳から17歳)を対象としたフェーズ3試験のデータに基づいています。本試験において、ラツーダは、双極Ⅰ型障害うつの症状について、プラセボ投与群に対して、統計学的に有意かつ臨床的に意義のある改善を示しました。また、ラツーダは総じて良好な忍容性を示しました。

Kennedy Krieger Institute(ケネディクリーガー研究所)の精神科のVice Presidentであり、Johns Hopkins University School of Medicine(ジョンズ・ホプキンス大学)の児童青年精神医学部のディレクターであるRobert Findling(ロバート・フィンドリング)医師は、次のように述べています。「双極性障害は、米国をはじめ世界的にも小児における疾病負担の主な原因の1つですが、残念なことに、小児の双極性障害の治療に有効な治療法はほとんどありません。双極Ⅰ型障害うつと診断された小児は、学業成績の低下や社会的機能の障害の恐れがあります。このたびのFDAによるラツーダの承認により、ラツーダが小児の双極Ⅰ型障害うつに対する新たな治療選択肢となったこと、また単一製剤として初めて承認されたことは重要です。」

サノビオン社のExecutive Vice President and Chief Commercial OfficerであるDavid Frawley(デイビッド・フローリー)は、次のように述べています。「小児の双極Ⅰ型障害うつに対して承認されている治療選択肢は限られていたため、このたびのFDAによるラツーダの承認は、メンタルヘルスコミュニティにとって重要なマイルストンとなります。私たちは、双極Ⅰ型障害うつの成人の患者さんのためにラツーダを提供してきましたが、このたびの承認取得により、小児の患者さんに対する治療選択肢としてもラツーダを提供できるようになりました。」

以上

(ご参考)

【フェーズ3試験について】

本試験は、双極Ⅰ型障害うつの小児(10歳から17歳)347名を対象とした、6週間のランダム化、プラセボ対照二重盲検比較試験です。1日1回、ラツーダ20mg-80mgの漸増漸減投与またはプラセボを投与しました。主要評価項目は、投与6週間後におけるChildren's Depression Rating Scale, Revised (CDRS-R)※1総スコアのベースラインからの変化量であり、ラツーダは、双極Ⅰ型障害うつの症状について、プラセボ投与群に対して、統計学的に有意かつ臨床的に意義のある改善を示しました(-21.0 vs. -15.3; effect size = 0.45, p<0.0001)。副次的評価項目である投与6週間後におけるClinical Global Impression-Bipolar Version, Severity of Illness (CGI-BP-S)※2スコア(うつ)のベースラインからの変化量についても、プラセボ投与群に対して、統計学的に有意かつ臨床的に意義のある改善を示しました(-1.49 vs. -1.05; effect size = 0.44, p<0.0001)。
ラツーダは総じて良好な忍容性を示しました。主な有害事象(ラツーダ投与群とプラセボ投与群を比較)は、吐き気(16.0% vs. 5.8%)、体重増加(6.9% vs. 1.7%)、不眠(5.1% vs. 2.3%)でした。

※1 Children's Depression Rating Scale, Revised (CDRS-R): 小児のうつ病の重症度や抑うつ症状の変化を評価するための評価尺度。

※2 Clinical Global Impression-Bipolar Version, Severity of Illness (CGI-BP-S): 双極性障害の重症度を測定する臨床全般印象尺度。

【双極性障害について】

双極性障害は、うつ期および躁期を含む、身体を衰弱させる可能性のある重篤な気分変動を特徴とした、あらゆる年齢で発症し得る慢性の精神疾患です。米国では12.6百万人の成人が罹患しています。双極性障害を患う成人の約50%から66%は、18歳以前にはじめて症状を経験しており、双極性障害の診断は困難であると言われています。米国では小児の約1.7%が双極性障害に罹患していますが、双極性障害はしばしば誤診されることから、罹患率はさらに高い可能性があります。双極性障害の症状は重篤であり、うつエピソードの間に死や自殺を考えることに繋がる恐れがあると言われています。
双極性障害は、世界における小児の疾病負担の原因の第4位です。双極Ⅰ型障害うつは、躁エピソードまたは混合エピソードが少なくとも1回、うつ症状が1回以上認められます。双極Ⅰ型障害うつは、双極性障害のうつ症状を呈している状態であり、その症状には、憂鬱な気分、活動への関心および楽しみの欠如、著しい体重減少、不眠、倦怠感、無価値感、集中力の低下、死について繰り返し考えることや自殺企図があります。症状を呈しているとき、躁症状よりもうつ症状の方が患者さんへの影響は大きく、双極性障害は、仕事、家族、社会機能において著しい障害をもたらし、直接的および間接的な医療費の増加と関係していると言われています。

【ラツーダについて】

ラツーダは、当社が創製した独自な化学構造を有する非定型抗精神病薬であり、ドパミンD2、セロトニン5-HT2A、セロトニン5-HT7 受容体に親和性を示し、アンタゴニストとして作用します。セロトニン5-HT1A 受容体にはパーシャルアゴニストとして作用します。また、ヒスタミンとムスカリン受容体に対してはほとんど親和性を示しません。
ラツーダは、米国において、2010年10月に成人の統合失調症、2013年6月に成人の双極Ⅰ型障害うつに対する単剤療法ならびにリチウムまたはバルプロ酸との併用療法、2017年1月に小児(13歳から17歳)の統合失調症について承認されています。

以上