大日本住友製薬 統合報告書 2019
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バリューチェーン オープンイノベーションを基軸に、高度な工業化・生産技術と最先端サイエンスを追求する当社独自の成長モデルにより早期事業化を図っており、6つの研究開発プロジェクトを推進しています。神経領域および眼疾患領域中心のプロジェクトを着実に推進し、早期事業化を図るとともに、立体臓器の再生も含めた次世代の再生医療(遺伝子治療、臓器再生、ゲノム編集、自家細胞治療、診断・リハビリ等の周辺サービス)も視野に入れ、グローバル(日本・米国・アジア)での展開を目指し、まずは日米を中心に次期中計期間(2023~2027年度)からの収益貢献を目指します。慢性期脳梗塞(SB623) 骨髄液を加工、培養して作製された他家細胞医薬品です。中枢神経細胞の再生を促すことによって、有効な治療法のない慢性期脳梗塞への効果が期待されます。また、他家由来細胞を利用して同一の製品を大量に作製できることから、自家由来細胞を用いる治療で必要となる医療機関等における個別の細胞調製などの処置が不要であり、多くの患者さんに均質な医薬品を提供することが可能となります。 当社は2014年に北米での共同開発・独占的販売のライセンス契約を締結しており、慢性期脳梗塞を対象とした米国でのフェーズ2b試験をサンバイオ社と共同で実施し、現在、詳細解析を実施中です。詳細解析の結果を踏まえて、今後の開発方針を決定する予定です。加齢黄斑変性 2013年12月に株式会社ヘリオスと共同開発契約を締結し、2014年2月に同社との共同出資により株式会社サイレ主なプロジェクト再生・細胞医薬分野ジェンを設立しました。2019年6月に、共同開発体制を変更して当社が開発の主体となり、両社が治験結果に基づく製造販売承認申請を行うことができるようにしました。当社は、株式会社ヘリオスと連携し、日本でのiPS細胞を用いた網膜色素上皮細胞を用いた加齢黄斑変性を対象とした企業治験開始に向けて準備を進めています。パーキンソン病 当社が京都大学iPS細胞研究所と共同して実用化に向けて取り組んでいる「非自己iPS細胞由来ドパミン神経前駆細胞」が2017年2月、厚生労働省より再生医療等製品の先駆け審査指定制度の指定品目に選定されました。パーキンソン病の再生医療として、健常人(他家)由来iPS細胞から作製したドパミン神経前駆細胞を用いた医師主導治験が京都大学医学部附属病院により2018年度に開始されました。当社は、その医師主導治験のデータをもとに、再生医療等製品としての承認の取得を目指しています。腎不全 当社は、「再生・細胞医薬事業」における新たな事業として、東京慈恵会医科大学などと、iPS細胞を用いた「胎生臓器ニッチ法」による腎臓再生医療の共同研究・開発などの取り組みを開始しました。 当社は、2027年度までの腎臓再生医療の実現を目指しており、臓器不足や医療費などの問題により腎臓移植を待ち望まれている患者さんに腎臓再生医療を提供し、医療に貢献することを期待しています。研究開発31大日本住友製薬株式会社 統合報告書2019

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