大日本住友製薬 統合報告書 2019
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精神神経領域の優先課題<主な後期開発品目>治療法の変革を目指す新世代抗精神病薬:SEP-363856 ポスト・ラツーダ品目として期待される本剤は、既存薬とは異なり、ドパミンD2受容体に作用しない薬剤(Non-D2)です。有効性プロファイルに関与する分子標的は明らかではありませんが、セロトニン5-HT1A 受容体およびTAAR1(微量アミン関連受容体1)に対するアゴニスト作用を有すると考えられています。 統合失調症対象のフェーズ2試験において良好な結果を示すとともに、2019年5月に米国食品医薬品局(FDA)よりブレイクスルーセラピー指定を受領※し、米国では2019年度第1四半期にフェーズ3試験を開始し、2023年度中の上市を目指しています。また、日本や中国でも最速での上市を目指し、2019年度内にフェーズ2試験に着手する予定です。本剤を新世代抗精神病薬に育成し、治療法の変革を目指しています。※ ブレイクスルーセラピー指定:重篤または生命にかかわる疾患の治療を目的とした薬剤の開発・審査を促進する米国の制度であり、制度の対象となる薬剤は、予備的な臨床試験結果により、臨床的に重要なエンドポイントにおいて、既存の治療法と比較して大幅な改善が期待できることを示す必要があります● 自社経験を踏まえた精度の高い臨床試験● 広範囲な臨床症状の改善を高感度に評価、確認● 自社品(ラツーダ)のデータを活用した臨床開発● 統合失調症での確実な承認取得● 他の精神疾患へのタイムリーな展開● ドパミンD2受容体に作用しない● 陽性症状に加え陰性症状にも高い効果を示す可能性● 既存の抗精神病薬の安全性上の課題を解決する可能性自社品の研究開発で蓄積した知見を生かし、SEP-363856の後期臨床開発を推進します。 本剤は、統合失調症の陰性症状に幅広い効果を有するポテンシャルを持っており、適応拡大にも着手して、「ラツーダ」を超えるブロックバスターに育成することを目指します。Dasotraline(SEP-225289) ドパミンおよびノルエピネフリンの再取り込み阻害剤(DNRI)です。半減期は47時間から77時間と長く、24時間の投与間隔で持続的な治療効果をもたらす血中濃度が得られることが期待されています。 過食性障害(BED)を対象としてFDAに申請をしており、2020年度中の米国での上市を目指しています。 BEDの特徴は、3か月間にわたって少なくとも週に1回は生じる、反復する過食エピソード(他とはっきり区別される時間帯に異常に大量の食物を摂取すること、およびそのエピソードの間は食べたいという欲求をコントロールできないこと)です。米国において、410万人がBEDに罹患していると推定されています。 注意欠如・多動症(ADHD)の効能に関しては、FDAより審査結果通知(CRL)を受け、現在開発方針を検討中です。新世代抗精神病薬(Non-D2)治療法の変革を目指すラツーダを超える製品に成長することを期待SEP-363856独自性の高い臨床開発適応症の拡大画期的な薬剤プロファイル大日本住友製薬株式会社 統合報告書201928

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