大日本住友製薬 統合報告書 2019
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兵庫 本来、御社には、まじめで誠実、信頼を大切にする企業文化があったからこそ、法令などに関する認識を深め、自ずとコンプライアンス意識も高まったのだと思います。御社の場合、こうしたコンプライアンスを含めた素晴らしい企業文化と人材の力があるわけですから、今後、組織や人材の多様性を一層高め、「挑戦する文化」を醸成していくことは可能だと思います。多田 そうですね。挑戦し、しっかりと結果を出す、そういう企業組織へと変革していくためには、やはり文化として根付かせる必要があると考えています。兵庫 おっしゃる通りです。我々、長期で投資する立場からすると、再現性が高い組織がつくられている企業は安心できます。短期的に良くない時期があったとしても、組織に再現性があれば、長期的視点で見れば、その企業は必ずうまくいきます。多田 そのカギを握るのが人材ですね。兵庫 はい。今日の対談で、非常に興味深いお話をうかがいました。人材育成によって、グローバルな製薬業界において独自の競争力を発揮していける企業になることを期待しています。多田 ありがとうございます。ご期待に応えられるように全力を尽くします。兵庫 そういった次世代のリーダー層をどのような仕組みで育成しているのですか。多田 今回の「中期経営計画2022」をまとめあげた経営企画部長も女性ですが、彼女は私が塾頭を務める「経営塾」の卒業生です。また、女性に限らず次世代のリーダーの育成・抜擢に大きな役割を果たしているのが「人材戦略会議」です。これは取締役全員と一部の執行役員に必要に応じて本部長を加えて定期的に開催している会議で、この10年間に100回以上実施してきました。毎回、働き方改革やダイバーシティなども含めた人事的な問題について議論しており、その中では「マネージャークラスにこんな有望な人材がいます」と実名を出して話し合っています。また、人材育成を加速するために2018年度にはタレントマネジメントシステムも導入しました。兵庫 そういった会議を重ねることで、次世代リーダー候補のリストができあがっていって、階層別の選抜研修などで育成していく仕組みですね。現在、管理職の女性比率はどのくらいですか。多田 約10%です。2020年中に10%以上にする目標を掲げていましたから1.5年以上前倒しで達成した形になります。将来的には、管理職の女性比率を総合職の女性比率と同程度(約20%)にすることを目標にしており、選抜研修の人選などにおいても女性比率20%をキープするよう意識しています。兵庫 最後にコンプライアンスに対する考え方を教えてください。多田 コンプライアンスについては、当社が一番力を注いでいる部分です。時間をかけて徹底した教育を実施してきた結果、コンプライアンス意識の浸透が進み、日々営業の数字を追っている支店長から「コンプライアンスに不安のある売上は要らない」という意見が出るほどです。こうした声を聞いていると、コンプライアンス意識がしっかりと現場にまで浸透していることを実感します。実際、中国市場では一時的に売上成長が停滞するくらい、徹底したコンプライアンス教育を行いました。大日本住友製薬株式会社 統合報告書201924

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