大日本住友製薬 統合報告書 2019
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 当社は、「ラツーダ」ANDA訴訟の影響を踏まえ発表を延期していた2018年度から2022年度までの中期経営計画2022(以下、「中計」)を、2019年4月に公表しました。計画の策定にあたり、今後15年間で予想される製薬企業を取り巻く環境変化を検討しています。 将来を正確に予測することは難しいですが、現在想定しうるマクロトレンドとしては、第四次産業革命がグローバル規模で進展すると同時に、日本をはじめ先進諸国を中心に今後も高齢化と労働人口の減少が進展すると予測しています。そして中国・その他の新興国の台頭により、世界経済における日欧の相対的地位は低下していくと思われます。さらにアジア・アフリカの人口増加などにより、感染症対策など「グローバルヘルス」への貢献に対する社会的要請が一層高まるとともに、病気の治療だけでなく今後、疾病予防のニーズがさらに高まると考えています。 医療の世界では、疾患メカニズムの解明や早期診断、予防・介入手段の充実が進み、より多くの疾患への対応が可能になるほか、新しいモダリティ※2の活用をはじめ、再生医療やPrecision Medicine(精密医療)※3などの新たな治療手段が実用化されていきます。さらにビッグデータやAI、IoTなどデジタル技術の活用により、医療・ヘルスケア分野においてより高度で効率的なサービスが可能になると考えます。 こうしたなかでも、医薬品の役割は今後も重要であり、当社が提供するアンメット・メディカル・ニーズに対するソリューションとして、医薬品が中心的な位置付けにあることは変わりありません。そして、これからの製薬企業には、革新的な新薬を創出するだけでなく、予防・ヘルスケアの充実やグローバルヘルスへの貢献といった社会的役割が一層期待されています。本中計のメッセージは、これからの15年は「変革の時」であり、こうした社会ニーズの変化や医療技術・情報技術の進歩を採り入れ、プロアクティブに当社の事業を変化させていくことで、中長期にわたり持続社長メッセージA2Q2今後の製薬企業を取り巻く環境をどのように捉えていますか?新薬開発はもちろん、予防やグローバルヘルスへの貢献など、ヘルスケアニーズが多様化する時代になると考えています。社 会●第四次産業革命の進展●高齢化と労働人口の減少●中国・その他新興国の台頭、 日欧の相対的位置付け低下●グローバルヘルスへの貢献に 対する社会的要請の高まり医療・医療制度市場・製薬業界アンメット・メディカル・ニーズに対するソリューションとして●高齢化の更なる進展●医療財政の更なるひっ迫●予防・治療可能疾患の拡大 (疾患メカニズム解明と予防・ 介入手段の充実)●再生医療等新規モダリティの実現●ビッグデータとAIの利活用浸透●医薬品は依然として治療の 中心的位置付け●デジタル技術等の普及●予防医療の普及製薬企業を取り巻く環境変化(今後15年間に予想される変化)メーカーは2023年2月以降に後発品の販売が可能となりました。当社は、後発品の販売が開始されるまでの期間にラツーダにより生み出されるキャッシュ・フローを今後の成長投資に重点的に振り向ける方針です。15大日本住友製薬株式会社 統合報告書2019

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