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省資源の取り組み

水資源の有効利用の取り組み

水資源は、生物多様性に大きな影響を与える要素のひとつです。当社は、製造をはじめとする事業活動において、良質で十分な量の淡水が必要不可欠です。水資源を有効に利用し環境負荷を低減するために、中期環境目標で水使用量の削減を掲げ、支店・営業所を除く全事業場の水使用量および排水量を管理し、水の使用量削減に努めています。これまでに、一部の生産設備における洗浄回数の見直しや動物飼育室における洗浄用の蛇口への節水ノズル設置などの施策を実施しました。

その結果、2020年度は2010年度比で35.4%水使用量を削減し、中期環境目標である2010年度比20%程度削減する目標を大幅に上回りました。

中期環境目標達成状況(2020年度目標)の詳細は、こちらをご覧ください。

新たな中期環境目標として、「2030年度までに水使用量を2018年度比で12%削減する」目標を定めており、引き続き水使用の効率化や節水対策を進め、水の使用量削減に取り組んでいきます。

水使用量と取水源別の内訳

水使用量と取水源別の内訳

集計対象:支店・営業所を除く、大日本住友製薬株式会社単体の国内事業場(工場、研究所、物流センター、大阪本社、東京本社)。

(注1)を付した環境パフォーマンス指標は第三者保証を受けています。独立した第三者保証報告書は、「第三者保証」のページに掲載しています。算定基準の詳細は、「環境目標およびパフォーマンス 」をご参照ください。

排水量と排水先別の内訳

排水量と排水先別の内訳

集計対象:支店・営業所を除く、大日本住友製薬株式会社単体の国内事業場(工場、研究所、物流センター、大阪本社、東京本社)。

(注1)を付した環境パフォーマンス指標は第三者保証を受けています。独立した第三者保証報告書は、「第三者保証」のページに掲載しています。算定基準の詳細は、「環境目標およびパフォーマンス 」をご参照ください。

水リスクへの対応

世界的に水リスクへの懸念が高まる中、当社は生産および研究拠点における水需給(現在、将来)、下流環境の脆弱性および水災に関するリスクについて、世界資源研究所(WRI)の水リスク評価ツールであるAqueductや、生物多様性リスク測定ツールであるIBAT(Integrated Biodiversity Assessment Tool)等のデータベースを用いて評価を定期的に実施しています。流域における水供給量の将来予測シミュレーションにはIPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change:国連気候変動に関する政府間パネル)のRCP8.5シナリオ(代表濃度経路シナリオ(Representative Concentration Pathways)の高位参照シナリオ)を使用しています。さらに、各拠点へのヒアリング等により、当社の生産および研究拠点で過去に実際に発生した水関連問題や将来的な地域固有の課題を調査しています。これらの結果をもとに総合的に分析した結果、当社生産および研究拠点については、現在の水リスクは相対的に低いと考えています。また、Aqueductを用いた水リスク評価において水ストレスの高い地域からの取水もありません。

環境負荷の高い生産拠点からの排水に関しては、水質汚濁防止法環境基準値より厳しい自主基準を設けて環境汚染を防止しています。

今後、TCFD提言に沿った詳細な分析・評価を実施し、水リスク低減に向けた具体的な取り組みを進めていきます。
また、サプライチェーン上のリスク管理として、まずは重要な製品の原料メーカーや製造委託先について、Aqueductを用いた水リスクの評価を継続しています。

WRI Aqueductによる水リスク評価結果(対象:当社の生産および研究拠点)

水ストレス評価(2020年度実績)

水ストレスレベル 拠点数 2020年度 水使用量
(千t)
Low (<10%) 1 297
Low - Medium (10 - 20%) 4 519
Medium - High (20 - 40%) 0 0
High (40 - 80%) 0 0
Extremely High (>80%) 0 0
合計 5 816

総合評価(2020年度実績)

水リスクレベル 拠点数 2020年度 水使用量
(千t)
Low (0 - 1) 1 297
Low - Medium (1 - 2) 4 519
Medium - High (2 - 3) 0 0
High (3 - 4) 0 0
Extremely High (4 - 5) 0 0
合計 5 816

水関連問題によるリスクと機会

リスクの要因 詳細 影響
規制によるリスク 取水量の制限 当社事業に必要な各種の水を確保するための追加費用が発生する。 設備投資や運用コストの増加
排水基準の強化 当社の排水を排出可能な水質にするための追加費用が発生する。
物理的影響によるリスク 自然災害(豪雨、洪水など)の増加・激甚化 当社事業に関わる施設(自社およびサプライチェーン)の被災や水需給の変化により、製品の供給停止や遅延が発生する。また、研究開発に遅延が生じる。 収益低下
ビジネス機会の損失
取水量の低下、水質の悪化 当社事業に必要な各種の水の量および質を確保するための追加費用が発生する。 設備投資や運用コストの増加
評判によるリスク 外部ステークホルダーの評価 当社の水関連活動や情報発信の不足のために外部の評価が低い場合、企業価値が低下する。 株価の低下
機会の要因 詳細 影響
規制による機会 取水量の制限 水リサイクルや水使用量削減により水資源の有効利用が実現できた場合、水関連コストの削減につながる。 運用コストの低下
物理的影響による機会 水資源の質の悪化による感染症リスクの増加 既存薬の提供や新薬・ワクチンの開発を通じて、感染症の予防および治療に貢献する。 ビジネス機会や収益の拡大
評判による機会 外部ステークホルダーの評価 水リスク低減を実現した場合、当社の持続可能性が高まり、企業価値が向上する。 株価の上昇

廃棄物の削減の取り組み

当社は、限りある資源を有効に利用するため、中期環境目標を掲げ、廃棄物の3R(リデュース、リユース、リサイクル)に積極的に取り組んでいます。

2020年度は、中期環境目標のうち廃棄物の最終埋立処分量を発生量の1%未満に維持する目標を達成しました。一方、廃棄物発生量削減および再資源化率に関する中期環境目標については生産量の変動により、未達となりました。

中期環境目標達成状況(2020年度目標)の詳細は、こちらをご覧ください。

今後は、新中期環境目標である「再資源化率80%以上を維持し、2030年度までに85%以上を目指す」および「最終処分率1%未満を維持し、2030年度までに0.5%未満を目指す」目標のもと、廃棄物分別の徹底やリサイクル可能な廃棄物処理業者への委託などを積極的に進め、再資源化を進めていきたいと考えています。

また、近年、海洋プラスチックごみが新たな環境問題として認識されるようになりました。当社では脱ペットボトルの取り組みとして、当社が各事業所に設置・管理している自動販売機において、ボトル缶や缶飲料などをはじめとする環境配慮型容器・製品への入れ替えを進めています。さらに廃プラスチックの再資源化を促進するため、プラスチック資源循環に資する目標を策定する予定です。

廃棄

廃棄物

集計対象:支店・営業所を除く、大日本住友製薬株式会社単体の国内事業場(工場、研究所、物流センター、大阪本社、東京本社)。

製品用容器包装資材の再資源化

当社は容器包装リサイクル法に基づき、当社製品に使用した容器包装資材の一部を再資源化しています。

製品用梱包資材使用量、再商品化委託量(2019年度実績)

製品用梱包資材 使用量(t) 再商品化委託量(t)
プラスチック 409 89
ガラス 39 13
252 7

再資源化実施委託料金合計:4,747 千円

※再商品化委託量は、国が決定する再商品化義務量算定係数を基に算出しています。

化学物質の排出削減の取り組み

当社の使用している化学物質で取扱量が多いのは、トルエン、メチルアルコール、アセトンなどです。これらの化学物質は主に溶媒として使用され、そのほとんどは最終的に廃油などの廃棄物として処理されています。ジクロロメタンなどの揮発しやすい溶媒については、回収装置を設置するなどの対策を積極的に進め、大気中への漏出を防止しています。当社は、2020年度実績でPRTR法の届出対象となる全事業所において、適切に届出を行いました。
また当社では、水質汚濁防止法等に則り、適切に届出を行っています。排出水の定期点検など継続的な監視を行うとともに、有害物質による汚染を未然に防止するための施策を講じ監視体制の強化に努めています。

中期環境目標達成状況(2020年度目標)の詳細は、こちらをご覧ください。

PRTR推移

PRTR推移

VOC対象物質推移

VOC対象物質推移

環境保全システムの整備

グリーン調達

グリーン調達

当社はグリーン調達基本方針に従い、事務用品などのガイドラインを運用しています。2012年1月よりコピー用紙をエコ対応製品に変更しました。
2020年度の事務用品のグリーン購入比率は53.0%でした。引き続き、従業員にグリーン購入を推奨していきます。また、グリーン調達の対象品目の拡大などにより、今後もさらなるグリーン調達を推進していきます。

グリーン物流

グリーン物流

当社はグリーン物流ガイドラインを運用しており、物流センター、工場で各種の活動をしています。2020年度は「船輸送、積み合わせ出荷(大分工場)」など合計67件の取り組みを実施しました。

グリーン製品開発

当社は、グリーン製品開発の規約・要領を策定し、技術研究本部と生産本部において運用しています。2020年度は、製法のフロー化やLC分析における高速メソッドの適用による環境負荷の低減(技術研究本部)や、ロットサイズアップおよびダウンによる試薬・原材料等の廃棄削減、レーザー捺印法によるインク使用量の削減(鈴鹿工場)など30件の取り組みを行いました。

グリーン設備設計

当社は、生産本部、研究所、大阪本社においてグリーン設備設計を運用しています。2020年度は、照明器具のLED化、製造用水用冷却塔・チラー更新(鈴鹿工場)、変電設備更新(大阪研究所)など合計15件の取り組みを行いました。