ニュースリリース

2003年3月7日

メルク・サンテ社と「グルコファージ」に関するライセンス契約締結

当社は、独メルク社のフランス子会社であるメルク・サンテ社(本社:フランス・リヨン市)と、経口血糖降下薬として海外で販売されている「グルコファージ」(一般名:塩酸メトホルミン)に関するライセンス契約を、3月6日に締結しました。

「グルコファージ」は、ビグアナイド系の経口糖尿病治療薬で、インスリン分泌促進を伴わずに血糖降下作用を示す特長を持ち、独メルク社グループが世界的に事業展開しています。
当社はこのたびの契約締結により、日本での「グルコファージ」の開発・販売権を取得するとともに、医療用医薬品として承認取得後は製品の供給を受けることになります。
なお、本契約において当社は、同じ塩酸メトホルミンを薬効成分とする関連製品(*1)の開発・販売のオプション権も取得しています。また、独メルク社グループはオプションとして日本での販売権を留保しています。

当社は、1961年に糖尿病治療薬である塩酸メトホルミン製剤「メルビン錠」を日本で最初に自社開発し、発売しました。しかしながら、他のビグアナイド系血糖降下薬において、重篤な乳酸アシドーシスという副作用が発現したことから、「メルビン錠」についても1977年以降に効能効果や用法用量について制限が加えられました。
その後、塩酸メトホルミン製剤については、1980年代後半から欧米で作用メカニズムの解明が進むとともに臨床的な知見が蓄積され、腎不全患者への投与など不適切な使用例以外では乳酸アシドーシス発現頻度が低いことを含め、血糖降下薬としての高い有用性が多数報告され「メトホルミンルネッサンス」として脚光を浴びました。さらに日本でも2002年に、科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン(*2)において、「肥満のある場合に特に第一選択薬となりうる薬剤である」とされるなど、評価が見直されつつあります。

このような状況の中で、当社は塩酸メトホルミン製剤の先発メーカーとして、日本人でのEBM(*3)に資する治療情報を提供することが重要であると考え、メトホルミン製剤に関し現在の新薬承認基準に適合したデータを再整備し、適切な効能効果、用法用量を新たに検討することとしました。そして、この目的達成のためには、非臨床試験データや海外での臨床試験データを豊富に蓄積している「グルコファージ」の導入が最良の選択であると判断し、このたびの契約締結にいたりました。

当社は、これから「グルコファージ」の有効性・安全性に関する臨床試験に着手して、早期の承認取得を目指します。
なお、「グルコファージ」の承認取得、発売までの間は、「メルビン錠」の積極的普及を行い、広くメトホルミン製剤の安全性面も含めた有用性認知に努めることと致します。

*1 「グルコファージXR」及び「グルコバンス」
*2 厚生労働省医療技術評価総合事業として策定
*3 科学的根拠にもとづく医療(Evidence-based Medicine)

○メルク・サンテ社の会社概要

会社名 メルク・サンテ社(Merck Santé SAS)
株式公開 未上場、独メルク社(Merck KGaA)の100%子会社
本 社 フランス・リヨン市(37, rue Saint Romain - 69379 Lyon cedex 08)
社長(CEO) ジョン-ノエル トレイル(Jean-Noël Treilles)
従業員数 3,100名(2002年、フランス国内)
売上高 EUR 1,325mil (2002年、フランス国内)
事業内容 医薬品(研究、開発、製造、販売)及びスペシャリティーケミカル事業

以上