ニュースリリース

2000年9月29日

ゲノム科学研究所の設立について

住友化学と住友製薬は、今後、大きな成長が見込めるライフサイエンス分野、なかでも医薬品事業の一層の発展を図るため、ゲノミクスなどの先端技術を活用した医薬品創製や診断薬、診断システムの研究開発を共同で推進する新たな研究組織として、10月2日付けで住友製薬研究本部にゲノム科学研究所を設立することといたしました。
ゲノム科学研究所は、本年4月に住友製薬研究本部に設立したゲノム科学研究グループに、住友化学生命工学研究所においてゲノム創薬を含む医薬品関連研究を担当していた研究員を加えて、両社のゲノム創薬にかかわる人員、技術、情報等を集約し、初期段階のスクリーニングから医薬品の創薬までの一連の創薬研究を一体運営管理することにより、研究の強化、効率化を図って、画期的な新薬や新たな診断薬、診断システムの開発を目指すものです。また、本研究所の運営は両社共同で行い、両社それぞれが研究費を負担する方針です。なお、今後本研究分野における人員をさらに拡大強化するとともに、外部との提携も含め積極的な展開を図ることを計画しております。

ヒト全ゲノム解読に代表される生命科学分野におけるゲノム関連研究の進展は著しいものがあり、こうした事態に対処するため、欧米の大手化学・製薬メーカーは大型合併などによる規模拡大と研究体制強化を積極的に進めています。特に医薬品開発においては、ほぼ全配列が決定されたヒトゲノム情報の中に含まれる遺伝子の機能解明を進め、これを画期的な新規医薬品の創製につなげようとの強烈な競争の真っただ中にあります。住友化学、住友製薬としても、ゲノム情報に基づく創薬研究は今後の医薬品開発にとって非常に重要であるとの認識のもと、開発目標の絞り込み、資源の集中投下によって、開発成果を挙げるべく、従来、両社で実施していたゲノミクスなどの先端技術を活用した医薬品創製のための研究を住友製薬に集約し、初期段階のスクリーニングから医薬品創製までの一連の創薬研究を一体運営管理する体制を構築したものです。昨年末、住友化学グループとして医薬品事業を育成・強化するために、住友化学、住友製薬の両社は研究組織の再編成を行ってきました。すなわち、昨年の8月および10月には安全性研究、工業的合成法の開発研究をこれら分野を得意とする住友化学に集約し、本年4月にはゲノム創薬研究の基盤整備のため、住友製薬にゲノム科学研究グループを作りました。医薬品事業は住友化学グループの重要事業の一つとして位置付けており、今回のゲノム科学研究所の設立は、本事業のさらなる強化、発展のため、両社総力を挙げた戦略の一環として行われました。

なお、これまで住友化学生命工学研究所で実施してきた組み替え植物の開発などのアグリバイオ研究は、農業科学分野を担当する農業化学品研究所に移管して、市場をにらんだ開発の効率化とスピードアップを図ることといたしました。また、本年4月には合成反応を生体酵素により行うバイオプロセス研究を同じく生命工学研究所から有機合成研究所に移管しており、医薬品研究、農業化学品研究とも、開発を担当する研究所と一体となり、事業化をより志向した研究体制を構築することができました。

今回の住友化学、住友製薬のバイオ関連研究組織の改編に伴い、生命工学研究所は発展的に解消されることになりますが、これまで当該研究所で培ってきたバイオテクノロジーの蓄積が、住友化学グループでの医薬品開発や農業化学品開発といったバイオ関連事業の推進に直接、貢献できることになり、グループとしての総合力を最大限に活用した研究体制が整うことになります。

以上