ニュースリリース

2003年8月27日

痴呆治療薬の導出について

大日本製薬株式会社(本社:大阪市、社長:宮武 健次郎)では、当社が創製し開発中の痴呆治療薬「AC-3933(開発番号)」(一般名:未定)について、アベンティス社(本社:フランス ストラスブール)へ導出する契約をこのほど締結いたしましたのでお知らせいたします。

この契約で、当社はアベンティス社に対し、日本、中国、韓国、台湾を除く全世界において、「AC-3933」を独占的に開発・販売する権利を付与しております。なお、中国、韓国、台湾については、オプション権を付与しております。

AC-3933」は、ベンゾジアゼピン受容体にパーシャルインバースアゴニストとして作用する新しいメカニズムに基づく痴呆治療薬です。既存の痴呆治療薬とは異なり、アセチルコリン神経を抑制的に調節しているGABA神経系の機能を弱めアセチルコリンの遊離を促進することによりアセチルコリン神経系を賦活します。また、グルタミン酸神経系を賦活する作用も有しています。両作用によって、痴呆症の中核症状である記憶障害に対して既存の痴呆治療薬に優る改善効果が期待されます。

AC-3933」は、非臨床試験では、既存の痴呆治療薬よりも低用量で記憶改善作用を示し、さらに、既存薬には認められない改善作用(グルタミン酸神経系の機能低下による記憶障害の改善)を示しました。また、これまでの健常人における臨床試験の結果では、問題となる副作用はなく、既存薬に認められる嘔吐などの副作用もほとんど見られませんでした。

欧州では、フェーズⅠ臨床試験を終了しており、今秋、当社がアルツハイマー型痴呆患者を対象としたフェーズ Ⅱa臨床試験を開始し、当該試験終了後の開発をアベンティス社が引継ぐ予定です。なお、日本国内では現在、フェーズⅠ臨床試験の準備中です。

当社は、「AC-3933」を重点開発品と位置付けており、当社とアベンティス社にとって、世界市場で主要な製品となることを期待しております。

当社は、今後、アベンティス社と緊密な連携を保ちながら、本剤の世界での開発を促進し、新世代の痴呆治療薬として早期の上市を目指すとともに、国内での開発の効率化を図る所存です。

以上