ニュースリリース

2002年5月13日

抗RSウイルスヒト化モノクローナル抗体『シナジス®』新発売について

ダイナボット株式会社(本社:東京都、医薬品事業部本社:大阪市、代表取締役副社長:ホルガー A リープマン)は、抗RSウイルスヒト化モノクローナル抗体「シナジス®」 (一般名:パリビズマブ(遺伝子組換え))の輸入承認を2002年1月17日 取得し、同年5月13日、国内において新発売いたしました。「シナジス®」は、米国メディミューン社が創製したヒト化モノクローナル抗体で、日本での開発はダイナボット株式会社が行い、販売は大日本製薬株式会社が行います。

RSウイルス(Respiratory Syncytial Virus:以下RSV)はパラミクソウイルス科に属するRNAウイルスで、主に1歳未満の乳児における肺炎や細気管支炎等の下気道疾患の主要な原因ウイルスです。重症のRSV感染は、特に早産児、気管支肺異形成症(以下BPD)等の慢性呼吸 器疾患を有する乳児において重症のRSV感染がみられ、RSV感染症で入院する25~30%は早産児であること、BPDを有しRSVに感染した乳幼児の60%は下気道疾患で入院することが報告されています。その他、先天性心疾患を有する乳幼児においても重症化し、これらの乳幼児におけるRSV感染はしばしば致死的な経過をたどります。RSV感染に対する一般的な治療法としては、対症療法(酸素テントへの収容、人工換気施行、気管支拡 張剤の投与等)が主流で、明確な治療法は未だ確立されていないこと、他のウイルス感染症のようにワクチンの開発が滞っていることから、RSVに対して特異性の高い予防薬の開発が望まれていました。

「シナジス®」はRSVのFタンパクの抗原部位A領域に特異的に結合するヒト化モノクローナル抗体です。本剤は、RSVが宿主細胞に侵入する際に重要な役割を果たすFタンパクに結合してウイルスの感染力を中和し、ウイルスの複製および増殖を抑制します。

「シナジス®」は、海外で実施された第Ⅲ相二重盲検比較試験において、ハイリスク患児(早産児、BPDを有する児)のRSV感染による入院率をプラセボ群に比べて約55%低下させることが認められました。この成績から、本剤は米国および英国を含む43ヵ国で承認を取得し、既に25万例以上のハイリスク患児に対し使用されています。日本においては、この分野で有効な薬剤がなく、また海外における有効性データを外挿する妥当性が確認されたことから、優先審査され、承認の運びとなりました。

なお、「シナジス®筋注用50mg」の発売は、今秋を予定しています。

以上

*本件は、ダイナボット株式会社との共同発表です。