主な開発品のプロフィール

※2018年1月30日現在

ラツーダ(ルラシドン塩酸塩)  非定型抗精神病薬

  • 自社開発品
  • 本剤は、独自な化学構造を有する非定型抗精神病薬であり、ドパミンD2、セロトニン5-HT2A、セロトニン5-HT7受容体に親和性を示し、アンタゴニストとして作用する。セロトニン5-HT1A受容体にはパーシャルアゴニストとして作用する。また、ヒスタミンH1とムスカリンM1受容体に対してはほとんど親和性を示さない。
  • 既承認国/地域
    統合失調症 2010年:米国、2012年:カナダ、2013年:スイス、2014年:欧州、オーストラリア、2016年:台湾、ロシア、シンガポール、タイ、香港、2017年:ブラジル、UAE 双極I型障害うつ 2013年:米国、2014年:カナダ、2017年:ロシア、ブラジル、台湾
  • 開発段階:
開発段階 予定適応症 開発地域 提携先
申請中 統合失調症 ベネズエラ 第一三共
統合失調症 コロンビア
双極Ⅰ型障害うつ
統合失調症 トルコ 自社
統合失調症 中国
フェーズ3 統合失調症 日本 自社
双極I型障害うつ、
双極性障害メンテナンス
日本
統合失調症 韓国 富光薬品

dasotraline(SEP-225289) 
注意欠如・多動症(ADHD)・過食性障害(BED)治療剤

  • 自社開発品(Sunovion社)
  • 本剤は、ドパミンおよびノルエピネフリンの再取り込み阻害剤(DNRI)である。半減期は47時間から77時間と長く、24時間の投与間隔で持続的な治療効果をもたらす血中濃度が得られることが期待される。
  • 開発段階:
    成人・小児注意欠如・多動症(ADHD):2017年8月申請(米国)
    過食性障害(BED):フェーズ3(米国)
    注意欠如・多動症(ADHD):フェーズ1(日本)

ナパブカシン(BBI608) 抗がん剤

  • 自社開発品(Boston Biomedical社)
  • 本剤は、STAT3をターゲットとし、がん幹細胞性に関わる経路を阻害する新しいメカニズムの低分子経口剤である。がん幹細胞性の維持に関わる経路を阻害することにより、がん治療の課題である治療抵抗性、再発および転移に対する新たな治療選択肢となることが期待される。本剤は、非臨床試験において、STAT3経路、Nanog経路およびβ-カテニン経路を抑制することが示されている。
  • 開発段階:
開発段階 予定適応症 開発地域 併用薬 試験番号
フェーズ3 結腸直腸がん(併用) 米国・カナダ・日本 FOLFIRI*3
FOLFIRI*3 + ベバシズマブ
CanStem303C
膵がん(併用) 米国・日本 ゲムシタビン+ナブパクリタキセル CanStem111P
フェーズ2 結腸直腸がん(併用) 米国・カナダ セツキシマブ、パニツムマブ、カペシタビン 224
フェーズ1/2 固形がん*1(併用) 米国・カナダ パクリタキセル 201
悪性胸膜中皮腫*2(併用) 日本 シスプラチン + ペメトレキセド D8807005
肝細胞がん*2(併用) 米国 ソラフェニブ HCC-103
膠芽腫(併用) カナダ テモゾロミド 251
固形がん(併用) 米国 イピリムマブ、ペムブロリズマブ、ニボルマブ 201CIT
消化器がん(併用) 米国・カナダ FOLFOX*3、FOLFOX*3 + ベバシズマブ、CAPOX*3、FOLFIRI*3、FOLFIRI*3 + ベバシズマブ、レゴラフェニブ、イリノテカン 246
フェーズ1 膵がん(併用) 米国 ゲムシタビン + ナブパクリタキセル、FOLFIRINOX*3、FOLFIRI*3、イリノテカンリポソーム注射剤 + フルオロウラシル + ロイコボリン 118
血液がん(単剤・併用) 米国 デキサメタゾン、ボルテゾミブ、イマチニブ、イブルチニブ 103HEME
肝細胞がん(併用) 日本 ソラフェニブ D8808001
固形がん(併用) 米国 amcasertib 401-101

*1 フェーズ2段階:卵巣がん、乳がん、メラノーマ等
*2 フェーズ2段階
*3 FOLFOX:フルオロウラシル、ロイコボリン、オキサリプラチンの併用
CAPOX:カペシタビン、オキサリプラチンの併用
FOLFIRI:フルオロウラシル、ロイコボリン、イリノテカンの併用
FOLFIRINOX:フルオロウラシル、ロイコボリン、イリノテカン、オキサリプラチンの併用

アポモルヒネ塩酸塩水和物(APL-130277) パーキンソン病治療剤

  • 自社開発品(Sunovion社、旧 Cynapsus社由来)
  • 本剤は、パーキンソン病におけるオフ症状を一時的に改善するレスキュー薬として米国において唯一承認されているアポモルヒネ塩酸塩(ドパミン作動薬)を有効成分として含有する舌下投与のフィルム製剤である。既存製剤の皮下投与による様々な課題を解決すると同時に、パーキンソン病のオフ症状を速やかに、また安全かつ確実に改善するよう設計されている。
  • 開発段階:フェーズ3(米国)

imeglimin(PXL008) 2型糖尿病治療剤

  • Poxel社からの導入品、同社との共同開発
  • 本剤は、世界保健機関(WHO)によって新たな化合物クラスである「Glimins」として登録されており、同クラスとして初めて臨床試験が実施されている化合物である。ミトコンドリアの機能を改善するという独自のメカニズムを有しており、また、2型糖尿病治療において重要な役割を担う3つの器官(肝臓・筋肉・膵臓)において、グルコース濃度依存的なインスリン分泌の促進、インスリン抵抗性の改善および糖新生の抑制という作用を示し、血糖降下作用をもたらすことが期待される。
  • 開発段階:フェーズ3(日本)

バチキノン(EPI-743) ミトコンドリア病治療剤

  • BioElectron社(旧 Edison社)からの導入品
  • 本剤は、ミトコンドリアの機能低下により発生する酸化ストレスを除去することにより効果を発揮し、有効な治療薬の存在しないリー脳症をはじめとするミトコンドリア病に対する世界初の治療薬になることが期待される。
  • 開発段階:リー脳症を対象にフェーズ2/3(日本)終了、今後の開発方針について検討中

オベチコール酸(DSP-1747) 非アルコール性脂肪肝炎(NASH)・原発性胆汁性胆管炎(PBC)治療剤

  • Intercept社からの導入品(同社開発コード:INT-747)
  • 本剤は、胆汁酸をリガンドとする核内レセプターであるFXR(Farnesoid X receptor)への作動薬であり、肝臓内での胆汁酸増加に伴う肝機能障害や肝線維化に対する治療効果が期待される。
  • 開発段階:NASHを対象にフェーズ2(日本)、PBCのフェーズ2開始については検討中

DSP-6952 便秘型IBS・慢性便秘治療剤

  • 自社開発品
  • 本剤は、セロトニン5-HT4受容体に対する高い親和性とパーシャルアゴニスト作用を有する消化管運動促進剤である。生理的な排便を促すことにより、便秘型過敏性腸症候群および慢性便秘に対する治療効果が期待される。
  • 開発段階:フェーズ2(日本)

amcasertib(BBI503) 抗がん剤

  • 自社開発品(Boston Biomedical社)
  • 本剤は、キナーゼをターゲットとすることで、Nanog等のがん幹細胞性に関わる経路を阻害するよう設計された新しいメカニズムの低分子経口剤である。がん幹細胞性の維持に関わる経路を阻害することにより、がん治療の課題である治療抵抗性、再発および転移に対する新たな治療選択肢となることが期待される。本剤は、非臨床試験において複数のキナーゼを阻害することが示されている。
  • 開発段階:
開発段階 予定適応症 開発地域 併用薬 試験番号
フェーズ2 肝細胞がん、胆管がん(単剤) カナダ - 205b
消化管間質腫瘍(単剤) カナダ - 205c
卵巣がん(単剤) 米国 - 205GYN-M
フェーズ1/2 固形がん(単剤) 米国・カナダ - 101
肝細胞がん(併用) 米国 ソラフェニブ HCC-103
固形がん(併用) 米国・カナダ カペシタビン、ドキソルビシン、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、パクリタキセル、スニチニブ 201
フェーズ1 固形がん(単剤)、肝細胞がん(併用) 日本 ソラフェニブ DA101003
固形がん(併用) 米国 ナパブカシン 401-101

* フェーズ2段階:結腸直腸がん、頭頸部がん、卵巣がん等

SB623 脳梗塞治療剤

  • SanBio社からの導入品、同社との共同開発
  • 本剤は、健常人の骨髄間質細胞由来の他家細胞医薬品である。中枢神経細胞の再生を促すことによって、有効な治療法のない慢性期脳梗塞への効果が期待される。また、他家由来細胞を利用して同一の製品を大量に作製できることから、自家由来細胞を用いる治療で必要となる医療機関等における個別の細胞調製などの処置が不要であり、多くの患者さんに均質な医薬品を提供することが可能となる。
  • 開発段階:フェーズ2(米国)

EPI-589 神経変性疾患治療剤

  • BioElectron社(旧 Edison社)からの導入品
  • 本剤は、ミトコンドリアの機能低下により発生する酸化ストレスを除去することにより効果を発揮し、酸化ストレスに起因する神経変性疾患への適応が期待される。
  • 開発段階:
    パーキンソン病:フェーズ2(米国)(BioElectron社が実施中)
    筋萎縮性側索硬化症(ALS):フェーズ2(米国)(BioElectron社が実施中)

SEP-363856 統合失調症・パーキンソン病に伴う精神病症状治療剤

  • 自社開発品(Sunovion社)
  • 本剤は、新規な作用メカニズムの抗精神病薬であり、ドパミンD2受容体に親和性を示さない。有効性プロファイルに関与する分子標的は明らかではないが、セロトニン5-HT1AおよびTAAR1(微量アミン関連受容体1)受容体に対するアゴニスト作用を有すると考えられる。非臨床モデルの結果より、パーキンソン病に伴う精神病症状ならびに統合失調症の陽性症状および陰性症状への効果が示唆されている。本剤は、これらの疾患に対して高い有効性を有し、患者のQOLを改善することが期待される。
  • 開発段階:
    統合失調症:フェーズ2(米国)
    パーキンソン病に伴う精神病症状:フェーズ2(米国)
    統合失調症:フェーズ1(日本)

alvocidib(DSP-2033) 抗がん剤

  • Sanofi社からの導入品
  • 本剤は、低分子のサイクリン依存性キナーゼ(CDK)9阻害剤である。がん関連遺伝子の転写制御に関与しているCDKファミリーの一つであるCDK9を阻害することによって、抗アポトーシス遺伝子であるMCL-1を抑制し、抗腫瘍作用を示すと考えられる。
  • 開発段階:
開発段階 予定適応症 開発地域 併用薬 試験番号
フェーズ2 急性骨髄性白血病(併用)(再発・難治性患者対象) 米国・カナダ等 シタラビン、ミトキサントロン TPI-ALV-201
フェーズ1 急性骨髄性白血病(併用)(初発患者対象) 米国 シタラビン、ダウノルビシン TPI-ALV-101
急性骨髄性白血病(併用)(初発および再発・難治性患者対象) 日本 初発:シタラビン、ダウノルビシン
再発・難治性:シタラビン、ミトキサントロン
DC850101

adegramotide/nelatimotide(DSP-7888) 抗がん剤

  • 自社開発品
  • 本剤は、WT1(Wilms' tumor gene 1)タンパク由来の治療用がんペプチドワクチンであり、WT1特異的な細胞傷害性T細胞(CTL)を誘導するペプチドおよびヘルパーT細胞を誘導するペプチドを含む新規ペプチドワクチンである。本剤の投与により誘導されるCTLが、WT1タンパクを発現するがん細胞を攻撃することで、種々の血液がんおよび固形がんに対して治療効果を発揮することが期待される。ヘルパーT細胞を誘導するペプチドを加えることによって、CTLを誘導するペプチド単独よりも高い有効性を示すと考えられる。本剤は、幅広い患者への適応が期待される。
  • 開発段階:
開発段階 予定適応症 開発地域 併用薬 試験番号
フェーズ2 膠芽腫(併用) 米国・カナダ・日本等 ベバシズマブ BBI-DSP7888-201G
フェーズ1/2 骨髄異形成症候群(MDS)(単剤) 日本 - DB650027
小児悪性神経膠腫(単剤) 日本 - DB601001
フェーズ1 固形がん・血液がん(単剤) 米国・カナダ - BBI-DSP7888-101
固形がん(併用) 米国 ニボルマブ、アテゾリズマブ BBI-DSP7888-102CI

* フェーズ2段階

WT4869 抗がん剤

  • 自社開発品(中外製薬(株)との共同研究)
  • 本剤は、WT1(Wilms' tumor gene 1)タンパク由来の治療用がんペプチドワクチンである。本剤の投与により誘導されるWT1 特異的な細胞傷害性T細胞(CTL)が、WT1タンパクを発現するがん細胞を攻撃することで、種々の血液がんおよび固形がんに対して治療効果を発揮することが期待される。
  • 開発段階:
    骨髄異形成症候群(MDS)(単剤):フェーズ1/2(日本)
    固形がん(単剤): フェーズ1(日本)

WT2725 抗がん剤

  • 自社開発品(中外製薬(株)との共同研究)
  • 本剤は、WT1(Wilms' tumor gene 1)タンパク由来の治療用がんペプチドワクチンである。本剤の投与により誘導されるWT1特異的な細胞傷害性T細胞(CTL)が、WT1タンパクを発現するがん細胞を攻撃することで、種々の血液がんおよび固形がんに対して治療効果を発揮することが期待される。
  • 開発段階:
    固形がん、血液がん(単剤):フェーズ1(米国)
    固形がん(単剤):フェーズ1(日本)

DSP-2230 神経障害性疼痛治療剤

  • 自社開発品
  • 本剤は、電位依存性ナトリウムチャンネル Nav1.7およびNav1.8選択的阻害剤であり、ナトリウムチャンネルの他のサブタイプに対する阻害剤に比べて高い有効性を示す。さらに、ヒトでの有効性を示唆する神経障害性疼痛の非臨床モデルでも鎮痛効果が示されている。また、本剤は新規のメカニズムを有し、既存の神経障害性疼痛治療薬である非選択的ナトリウムチャンネル阻害薬や抗てんかん薬のような既存薬で発症する中枢神経や心臓系の副作用を起こしにくいことが期待される。
  • 開発段階:フェーズ1(英国・米国・日本)

DSP-6745 パーキンソン病に伴う精神病症状治療剤

  • 自社開発品
  • 本剤は、セロトニン5-HT2Aとセロトニン5-HT2C受容体に対するデュアルアンタゴニストであり、パーキンソン病に伴う精神病症状、およびパーキンソン病の非運動症状(non-motor symptoms;うつ、不安、認知機能障害)に対する効果が期待される。また、本剤はドパミンD2受容体拮抗作用がない。
  • 開発段階:フェーズ1(米国)

TP-0903 抗がん剤

  • 自社開発品(Tolero社)
  • 本剤は、AXL受容体チロシンキナーゼ阻害剤である。抗がん剤への耐性やがんの転移などに関与するとされているキナーゼの一つであるAXLを阻害し、間葉系細胞様の性質への移行を妨げることによって、様々ながん腫の細胞に対する抗腫瘍作用を示すと考えられる。本剤は、非臨床試験において、AXLシグナル伝達を阻害し、間葉系細胞様から上皮細胞様の性質に逆転させることが示されている。
  • 開発段階:
    固形がん(単剤):フェーズ1(米国)

SEP-378608 双極性障害治療剤

  • 自社開発品
  • 本剤は、非臨床モデルを用いた表現型スクリーニングプラットフォームで発見された中枢神経系に作用する新規分子である。非臨床試験において、気分の制御に関与する重要な脳領域での神経活動を調節する可能性が示唆されている。
  • 開発段階:
    双極性障害:フェーズ1(米国)

DSP-0509 抗がん剤

  • 自社開発品
  • 本剤は、樹状細胞に発現するToll-like receptor 7(TLR7)に対するアゴニスト作用を介して、サイトカイン誘導や細胞傷害性T細胞(CTL)の活性化を促進し、抗腫瘍作用を示すと考えられる。また、免疫記憶を司るメモリーT細胞を誘導し、長期抗腫瘍免疫作用を示すことが期待される。
  • 開発段階:
    固形がん(単剤):フェーズ1(米国)