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2017年06月26日印刷はこちらから研究開発

がん幹細胞性阻害剤ナパブカシンの胃または食道胃接合部腺がんを対象としたフェーズ3試験の盲検解除について

大日本住友製薬株式会社(本社:大阪市、社長:多田 正世)は、このたび、開発中のがん幹細胞性阻害剤ナパブカシン(一般名、開発コード:BBI608、以下「ナパブカシン」)の胃または食道胃接合部腺がん患者を対象とした国際共同フェーズ3試験であるBRIGHTER試験(以下、「本試験」)について、事前に計画された中間解析が実施され、その結果に基づいた独立データモニタリング委員会(DSMB: Data and Safety Monitoring Board)による勧告を受け入れ、本試験の盲検を解除することを決定しましたので、お知らせします。
これにより、本試験は、非盲検下(オープンラベル)で試験実施計画書に定められた評価項目に従い継続されることになります。

独立データモニタリング委員会は、ナパブカシンの安全性上の懸念は認められないが、本試験の終了時に、ナパブカシン群が対照群に比べて、主要評価項目である全生存期間の有意な延長を示す見込みは低いと判断しました。

当社は、現在実施中のフェーズ3試験(結腸直腸がん対象:CanStem303C試験、膵がん対象:CanStem111P試験)を継続し、ナパブカシンの早期の承認取得を目指します。

ボストン・バイオメディカル社のCEOであるPatricia S. Andrewsは、次のように述べています。「進行性の胃または食道胃接合部腺がんは、アンメット・メディカル・ニーズの高いがん腫であり、患者さんにとって新たな治療選択肢を開発することを願っていました。今回の本試験の中間解析結果を残念に思います。私たちは、他のファーストインクラスの化合物と同様に、ナパブカシンの継続中の臨床試験に引き続き注力します。」

なお、本件が当社連結業績に与える影響につきましては、現在精査中であり、今後、公表すべき事項が生じた場合には、速やかにお知らせいたします。

以上

(ご参考)

【ナパブカシンについて】

ナパブカシンは、当社の子会社であるボストン・バイオメディカル社が創製し、開発中であるファーストインクラスの抗がん剤です。ナパブカシンは、STAT3をターゲットとし、がん幹細胞性に関わる経路を阻害する新しいメカニズムの低分子経口剤です。胃または食道胃接合部腺がんの他に、現在、結腸直腸がん、膵がんを対象としたフェーズ3試験を行っています。

【BRIGHTER試験について】

BRIGHTER試験は、米国や日本などにおいて実施されたランダム化、二重盲検の国際共同フェーズ3試験であり、ナパブカシンの有効性および安全性をweeklyパクリタキセル併用下において、weeklyパクリタキセル単独投与群と比較しました。714名のフッ化ピリミジンおよび白金製剤の併用を含む前治療歴のある進行性の胃または食道胃接合部腺がん患者が登録され、ナパブカシンおよびweeklyパクリタキセルの併用群もしくはweeklyパクリタキセル単独投与群に1:1で割付けられました。主要評価項目は、全生存期間(OS)、副次評価項目は無増悪生存期間(PFS)、事前に規定されたバイオマーカー陽性集団でのOS、PFS、奏効率(ORR)、病勢コントロール率(DCR)、および安全性です。
本試験の中間解析は、累積イベント数が380に達した時点で実施されました。

以上