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2015年05月14日印刷はこちらから研究開発

米国臨床腫瘍学会(ASCO)における抗がん剤BBI608およびBBI503の複数のがん種に対するデータ発表のお知らせ

大日本住友製薬株式会社(本社:大阪市、社長:多田 正世)は、米国臨床腫瘍学会(ASCO:American Society of Clinical Oncology)の2015年年次総会(開催時期:5月29日~6月2日、開催場所:米国シカゴ)において、開発中の抗がん剤「BBI608」および「BBI503」に関して5演題がポスター発表されますので、お知らせします。

BBI608はStat3をターゲットとし、がん幹細胞性の維持に重要な遺伝子を阻害する低分子経口剤です。ASCOで発表されるデータでは、胃および結腸直腸がんを含む様々な進行がんに対する他の化学療法剤との併用における、BBI608の抗腫瘍活性が示されています。また、第Ⅲ相臨床試験である、BRIGHTER試験の試験計画も発表されます。
BBI503は、キナーゼをターゲットとすることで、Nanog等のがん幹細胞に関わる経路を阻害する低分子経口剤です。ASCOで発表されるデータでは、BBI503の進行性の結腸直腸がん患者に対する抗腫瘍活性の初期の兆候が示されています。

ボストン・バイオメディカル社のPresident, CEO and Chief Medical Officer, the Head of Global Oncology for Sumitomo Dainippon Pharma GroupであるChiang J. Li(チャン・リー)は、次のように述べています。「私たちは、ASCOにおいてファースト・イン・クラスの化合物であるBBI608およびBBI503の試験結果を共有できることを楽しみにしています。私たちは、患者ケアを改善し、抗がん剤治療を変える可能性のある両剤の評価を今後も継続して実施していきます。」

【ASCOでの発表予定】
(1)結腸直腸がんに関するポスター発表

固形がん(単剤)の第Ⅰ/Ⅱ相試験(BBI503-101試験)の継続試験の結果
抄録番号 3615
ポスター番号 108
演題 Phase 1 extension study of BBI503, a first-in-class cancer stemness kinase inhibitor, in patients with advanced colorectal cancer.
発表日時 2015年6月1日(月)8:00~11:30
発表場所 S Hall A
発表者 Derek J. Jonker, MD, FRCPC, The Ottawa Hospital Cancer Centre
消化器がん(FOLFIRI±ベバシズマブとの併用)の第Ⅰ相試験(BBI608-246試験)の結果
抄録番号 3616
ポスター番号 109
演題 A phase Ib study of BBI608 in combination with FOLFIRI with and without bevacizumab in patients (pts) with advanced colorectal cancer (CRC).
発表日時 2015年6月1日(月)8:00~11:30
発表場所 S Hall A
発表者 Joleen Marie Hubbard, MD, Mayo Clinic
結腸直腸がん(パニツムマブとの併用)の第Ⅱ相試験(BBI608-224試験)の結果
抄録番号 3617
ポスター番号 110
演題 A phase Ib/II study of cancer stem cell inhibitor BBI608 administered with panitumumab in KRAS wild-type (wt) patients (pts) with metastatic colorectal cancer (mCRC) following progression on anti-EGFR therapy.
発表日時 2015年6月1日(月)8:00~11:30
発表場所 S Hall A
発表者 Kristen Keon Ciombor, MD, Ohio State University Wexner Medical Center

(2)胃がんに関するポスター発表

固形がん(パクリタキセルとの併用)の第Ⅰ/Ⅱ相試験(BBI608-201試験)の結果
抄録番号 4069
ポスター番号 179
演題 Phase Ib/II study of cancer stem cell (CSC) inhibitor BBI608 combined with paclitaxel in advanced gastric and gastroesophageal junction (GEJ) adenocarcinoma.
発表日時 2015年6月1日(月)8:00~11:30
発表場所 S Hall A
発表者 Carlos Becerra, MD, Texas Oncology-Baylor Sammons Cancer Center
胃または食道胃接合部腺がん(パクリタキセルとの併用)の第Ⅲ相国際共同治験(BBI608-336試験:BRIGHTER試験)の試験計画
抄録番号 TPS4139
ポスター番号 247a
演題 The BRIGHTER trial: A phase III randomized double-blind study of BBI608 + weekly paclitaxel versus placebo (PBO) + weekly paclitaxel in patients (pts) with pretreated advanced gastric and gastro-esophageal junction (GEJ) adenocarcinoma.
発表日時 2015年6月1日(月)8:00~11:30
発表場所 S Hall A
発表者 Manish A. Shah, MD, Weill Cornell Medical College

(3)抄録掲載のみの発表

胃がん(パクリタキセルとの併用)の日本における第Ⅰ相試験の結果
抄録番号 e15089
演題 A phase I study of BBI608, a cancer stemness inhibitor, administered with paclitaxel (PTX) as combination therapy (Rx) for pretreated unresectable or recurrent gastric cancer.

(ご参考:用語解説)

Stat3
遺伝子の転写に関与するタンパク質。Stat3は多くの固形がんで活性化されており、細胞のがん化に重要な働きをすることがわかっている。

キナーゼ
酵素の一種で、細胞内に存在する別の分子を活性化させる働きをもつもの。多くは生体の信号伝達や反応の調節に関与している。

Nanog
最近同定されたホメオドメインタンパク質であり、ES細胞などの多能性幹細胞や初期胚に特異的に発現している。転写活性化因子として働き、多能性と自己複製能維持のシグナル伝達系に関与している。

以上