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2014年05月22日印刷はこちらから企業

株式会社クリエイトワクチンに対する共同出資について

株式会社産業革新機構(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:能見 公一、以下「INCJ」)、大日本住友製薬株式会社(本社:大阪市、多田 正世、以下「大日本住友製薬」)および日本ビーシージー製造株式会社(本社:東京都文京区、社長:萩原 昇、以下「日本ビーシージー」)は、大日本住友製薬および日本ビーシージーが新規結核ワクチンの事業化を進めるために設立した株式会社クリエイトワクチン(本社:大阪市、社長:上月 孝一、以下、「クリエイトワクチン」)に対して、総額8億4,500万円の共同出資(INCJ:2億8,305万円、大日本住友製薬:2億8,135万円、日本ビーシージー:2億8,060万円、以下「本共同出資」)を実施しました。

クリエイトワクチンは、独立行政法人医薬基盤研究所により開発された組換えヒトパラインフルエンザ2型ウイルスベクター技術を用いた新規結核ワクチン(以下、本ワクチン)について、医薬基盤研究所およびNPO法人Aeras(本部:米国メリーランド州)との3者間で共同開発*を実施中です。本ワクチンの開発に成功すれば、ヒトパラインフルエンザ2型ウイルスベクター技術を用いた世界初の結核ワクチンとなります。本ワクチンは、結核菌の肺への侵入を防ぐために粘膜を標的とした粘膜免疫誘導型ワクチンであり、既存のワクチンにおいて感染予防効果の乏しい成人の肺結核に対する効果が期待されています。

本共同出資は、クリエイトワクチンによる本ワクチンの非臨床段階における開発費用調達のために実施されました。INCJは、医薬基盤研究所の独創的なシーズとAerasの結核ワクチン開発における卓越したノウハウを結集させたオープンイノベーションによる画期的新薬の開発支援、国内製薬企業のワクチン事業への参入支援および日本のみならず新興国を含めたグローバルヘルスの充足への貢献を目的として、本共同出資に参加しました。INCJ、大日本住友製薬および日本ビーシージーは、本共同出資により、本ワクチンの開発が加速されることを期待しています。

なお、本ワクチンの開発に対しては、一般社団法人グローバルヘルス技術振興基金(以下、「GHIT Fund」)より、2013年11月に第1回助成として7,000万円の助成が行われ、また、2014年3月に約5億6,500万円の追加助成が行われることが発表されています。GHIT Fundは、先進国と開発途上国間における健康格差是正に向けて、日本が有する医療技術、イノベーション、知見をより直接的に活かすことができる、グローバルな医薬品開発研究の連携を促進しています。

以上

*医薬基盤研究所、Aerasおよびクリエイトワクチンの共同開発契約の締結については、当該3者により2014年1月27日に公表されています。

(ご参考)

【結核について】

結核は3大感染症の一つであり、世界では1年間に新たな患者が約860万人発生し、約130万人が死亡しています。患者さんはすべての年齢層にわたって認められますが、最も生産的な年齢層である15歳から44歳で最も多く認められています。日本においては、毎年2万人以上が発症し、2千人以上が死亡しています。現在、世界において調査が実施されたすべての国で、多剤耐性結核と広範囲な薬物抵抗性結核が確認されています。これらの結核の世界的な発生と蔓延により、結核防止のための取り組みは難航し、莫大な個人負担および各国の医療経済に重大な負担がかかっています。多剤耐性結核を治療するためのコストは、薬剤に感受性を示す結核の治療コストの200倍とも言われています。

【株式会社産業革新機構について】

INCJは、2009 年7 月にオープンイノベーションの推進を通じた次世代産業の育成を目指して、法律に基づき設立された会社です。総額約2 兆円の投資能力を有しており、革新性を有する事業に対し出資等を行うことで産業革新を支援することをミッションとしています。法令に基づき、社内に設置している産業革新委員会にて、政府の定める支援基準に従って投資の可否の判断を行い、日本の産業革新に資する投資を実施します。
INCJでは、これまでに合計65件・総額約7,500 億円の投資決定を発表しました。当面、環境エネルギーにも関連するエレクトロニクスやIT の分野、バイオ・ライフサイエンス分野、水ビジネス等インフラ関連分野などにおいて、知財ファンドによる先端的な基礎技術の事業展開、ベンチャー企業等の事業拡大、技術等を核とした事業の再編・統合、海外企業の買収等による積極的な海外展開などに対してハンズオン投資を行ってまいります。

【大日本住友製薬株式会社について】

大日本住友製薬は、人々の健康で豊かな生活のために、研究開発を基盤とした新たな価値の創造により、広く社会に貢献することを企業理念としています。大日本住友製薬は、この理念を実現するため、また、日本はもちろん世界の方々に革新的で有用な医薬品をお届けするため、新薬の研究開発に全力を注いでいます。

【日本ビーシージー製造株式会社について】

日本ビーシージーは、ワクチンの製造や研究を通じて得た、優れた知識、技術を活かし、高品質な製品を安定供給し、独創的な製品を開発することを通じて、世界の人々の健康に貢献します。

【株式会社クリエイトワクチンについて】

クリエイトワクチンは、大日本住友製薬と日本ビーシージーが、新規結核ワクチンの事業化を進めるために、2013年7月31日に設立した合弁会社です。本共同出資後のクリエイトワクチンに対する株式保有割合は、大日本住友製薬が33.4%、INCJが33.3%、日本ビーシージーが33.3%となります。

【医薬基盤研究所、Aerasおよびクリエイトワクチンによる共同開発について】

医薬基盤研究所、Aerasおよびクリエイトワクチンの3者は、非臨床試験を経て、臨床試験において、本ワクチンの安全性および免疫原性を確認することを目標に共同開発を進めています。また、本共同開発では、様々な抗原を含んだ新規ワクチン技術の評価、最も有望な新規ワクチンを特定する免疫学的試験の実施、製造基準であるcurrent good manufacturing practices (cGMP)に適合した製造プロセスの開発等を行います。
医薬基盤研究所は、創薬の推進・支援に特化した日本で唯一の独立行政法人です。Aeras は、アフリカ、アジア、北米およびヨーロッパなど、世界中のパートナーと協力して結核ワクチンを開発する非営利団体です。本共同開発においては、医薬基盤研究所が研究を、Aerasが開発を、クリエイトワクチンが開発・製造・販売を主に担当します。

以上