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2014年03月31日印刷はこちらから医薬品

非定型抗精神病薬「LATUDA」の欧州における販売許可取得について

大日本住友製薬株式会社(本社:大阪市中央区、以下「大日本住友製薬」)と武田薬品工業株式会社(本社:大阪市中央区、以下「武田薬品」)は、非定型抗精神病薬「LATUDA®」(一般名、ルラシドン塩酸塩)(以下「ラツーダ」)について、3月21日(現地時間)付けで、欧州委員会(EC)より、成人における1日1回経口投与の統合失調症治療剤として欧州での販売許可を取得しましたので、お知らせします。
なお、欧州医薬品庁(EMA)の欧州医薬品評価委員会(CHMP)において、承認を推奨するという見解が、2014年1月23日に示されています。

現在、欧州では、患者さんご自身はもちろんのこと、そのご家族や医療関係者にも大きな影響を与える統合失調症の患者さんが、約350万人いると言われています。統合失調症の症状は多岐にわたり、幻覚、現実歪曲、抑うつ、および引きこもりなどがあります。また、統合失調症は平均余命を10~22.5年短縮すると言われています。これは体重増加、血圧上昇および血糖値上昇などの抗精神病薬による副作用が一因とされています。統合失調症患者さんの主な死因は心血管疾患であり、一般の方々の死亡率50%に対して、約75%と言われています。

Uni-Psychiatrie MunchenのDirektorであるProf. Hans-Jurgen Mollerは、「統合失調症患者さんでは、既存の治療薬による副作用によって、治療の継続が困難である場合も多くあると言われています。今回の販売許可取得により、欧州の医療関係者は、統合失調症に対する新たな治療オプションを得ることになります。統合失調症の多様かつ複雑な要因に対応可能な治療選択肢があることは、患者さんのみならず、そのご家族や医療関係者にとって極めて有意義であると考えています」と述べています。

このたびの販売許可取得は、プラセボおよび他の非定型抗精神病薬を用いた、ラツーダの包括的な8本の臨床試験プログラムの成績に基づいています。今回の審査には、50本以上の臨床試験、および4,500例以上のラツーダ投与患者さんのデータが含まれています。ラツーダ投与群では、急性期の統合失調症患者さんの陽性症状および陰性症状に対する有効性が示されました。短期および長期臨床試験において、ラツーダ投与群では、症状改善が見られ、代謝系への影響も限定的でした。長期にわたる治療が必要な統合失調症の患者さんにとって、副作用を最小限に抑えることは極めて重要です。

統合失調症患者さんを対象としたいくつかの主要な試験での主要有効性評価項目において、ラツーダは投与4日目からプラセボと比較し有意な改善を示しました。ラツーダ投与群で認められた主な有害事象(発現率が5%以上かつ、発現頻度がプラセボ投与群の2倍以上のもの)は、眠気、アカシジア、悪心、パーキンソニズムおよびジストニアでした。

これらの臨床試験において、ラツーダ投与群では総じて良好な忍容性が示され、体重、脂質や血糖値への影響も限定的であることが示されています。12ヶ月間の治療においてリスペリドン治療の患者さんにおいて平均体重、BMIが増加した一方で、ラツーダ投与群では明らかな減少が確認されました。他の試験においては、12ヶ月間の治療でラツーダはクエチアピンXRと比較し、臨床的に重要な体重増加(投与前後で7%以上の増加)を示した割合が明らかに低いことが確認され、オランザピンからラツーダに切替えた患者さんにおいてはその後6ヶ月間にわたり、平均体重の減少が示されました。

大日本住友製薬の代表取締役社長 多田正世は、「ラツーダは当社グループのグローバル展開の中核を担う製品であり、このたび、欧州での承認という重要なマイルストンを達成できたことを大変嬉しく思います。米国でのラツーダの成功を基盤に、武田薬品と連携して、欧州の患者さんにこの新たな治療オプションを提供していきます」と述べています。

武田薬品の代表取締役社長 長谷川閑史は、「欧州において、ラツーダが販売許可を取得したことを大変嬉しく思います。ラツーダは統合失調症で苦しむ欧州の患者さんにとって、新しい治療オプションを担うと確信しています。このたびの販売許可取得は、当社の重点領域の一つである中枢神経領域のフランチャイズを強化するものです」と述べています。

ラツーダは、英国では大日本住友製薬の欧州子会社であるサノビオン・ファーマシューティカルズ・ヨーロッパ・リミテッドが、その他各国では武田薬品の欧州子会社が販売する予定です。

以上

<ラツーダについて>

ラツーダは、大日本住友製薬が創製した独自な化学構造を有する非定型抗精神病薬であり、ドーパミン-2、セロトニン-2A、セロトニン-7受容体に親和性を示し、アンタゴニストとして作用します。セロトニン-1A受容体にはパーシャルアゴニストとして作用します。また、ヒスタミンとムスカリン受容体に対してはほとんど親和性を示しません。
ラツーダは、2010年10月に成人における統合失調症治療薬として米国食品医薬品局(FDA)に承認され、2012年6月にはカナダ、2013年の8月にスイスにて承認を取得しています。ルラシドンは、米国においては、大日本住友製薬の米国子会社であるサノビオン社が2011年2月より「Latuda®」として販売しており、カナダにおいても同適応症で2012年9月より販売しています。スイスにおいては、武田薬品工業株式会社の100%出資子会社である武田ファルマAG(スイス)が、2013年9月より販売しています。
国内においては、大日本住友製薬が統合失調症に対する承認取得を目指して第Ⅲ相臨床試験を実施しています。さらに、オーストラリア、台湾、中国および東南アジアについても展開する予定です。

<大日本住友製薬について>

大日本住友製薬は、人々の健康で豊かな生活のために、研究開発を基盤とした新たな価値の創造により、広く社会に貢献することを企業理念としています。当社は、この理念を実現するため、また、日本はもちろん世界の方々に革新的で有用な医薬品をお届けするため、新薬の研究開発に全力を注いでいます。詳細についてはhttp://www.ds-pharma.co.jp/をご覧ください。

<武田薬品について>

武田薬品は、研究開発型の世界的製薬企業を目指して、自社研究開発を強化するとともに、ライフサイクルマネジメントの推進、導入・アライアンスの積極展開を通じて研究開発パイプラインの充実を図り、ミッションである『優れた医薬品の創出を通じて人々の健康と医療の未来に貢献する』の実現に努めています。詳細についてはhttp://www.takeda.co.jp/をご覧ください。