IRニュース

2012年08月31日印刷はこちらから企業

米国子会社サノビオン社による医薬品企業Elevation Pharmaceuticals, Inc.買収(子会社化)について

大日本住友製薬株式会社(本社:大阪市、社長:多田 正世)の米国子会社であるサノビオン社は、2012年8月30日(米国時間)、Elevation Pharmaceuticals, Inc.(本社:米国カリフォルニア州サンディエゴ、President & CEO:Bill Gerhart、以下「エレベーション社」)を買収する最終契約を締結しましたので、お知らせいたします。

エレベーション社は、呼吸器疾患のエアロゾル療法の開発に特化したバイオ医薬品企業であり、慢性閉塞性肺疾患(COPD)治療剤「EP-101」(開発番号)を有しています。

本契約に基づき、サノビオン社はエレベーション社の株主に対し、株式買収の対価として買収完了時に100百万米ドルを支払うとともに、EP-101の開発マイルストンとして最大90百万米ドルを支払う可能性があります。承認取得後は販売マイルストンとして最大210百万米ドルを支払う可能性があります。さらに、今後追加で新たな開発プログラムを実施する場合、最大30百万米ドルを支払う可能性があります。

1. エレベーション社買収の目的

EP-101は、長時間作用性ムスカリン受容体拮抗薬(LAMA)の気管支拡張剤であり、専用のネブライザーシステムを用いて使用する吸入液剤です。エレベーション社は、中等症から重症のCOPD患者さんを対象に、EP-101の有効性および安全性を評価するため、2本のフェーズ2臨床試験を実施しました。
サノビオン社は、2012年第4四半期(10-12月)にEP-101の追加のフェーズ2臨床試験を実施し、2013年下半期にフェーズ3臨床試験を開始する予定です。

サノビオン社のVice Chairである野村 博は次のように述べています。「サノビオン社は呼吸器領域をフランチャイズの一つとして注力しており、呼吸器領域における開発・販売の基盤、ノウハウを有しています。エレベーション社を買収することにより、有力な呼吸器領域のパイプラインを獲得することができ、医療関係者や呼吸器疾患の患者さんのニーズに一層応えていきたいと考えています。」

2. 買収の概要

本買収によりエレベーション社は、サノビオン社の100%子会社となり、カリフォルニア州サンディエゴで存続することが予定されています。

当社、サノビオン社およびエレベーション社の取締役会はそれぞれ本件を承認しておりますが、本件の実行にはサノビオン社とエレベーション社の間で取り決めた確定条件の充足および米国での法定手続きの完了等が必要となります。これらの手続き等を経て、早期に、遅くとも2012年内の買収完了を目指します。なお、本件にあたっては、サノビオン社の財務アドバイザーをバークレイズ社が務めています。

3. エレベーション社の概要

  • (1) 名称: Elevation Pharmaceuticals Inc.
    (エレベーション・ファーマシューティカルズ・インク)
  • (2) 所在地:米国カリフォルニア州サンディエゴ
  • (3) 代表者の役職・氏名:President 兼 CEO Bill Gerhart
  • (4) 設立年月:2007年12月
  • (5) 資本金:4,463米ドル(2012年7月末時点、監査未了)
  • (6) 株式の種類:非上場
  • (7) 大株主:Canaan Partners 、Care Capital、TPG Ventures、Novo A/S、Mesa Verde Venture Partnership
  • (8) 従業員数:7人
  • (9) 当社およびサノビオン社との関係:当社およびサノビオン社とエレベーション社との間には、特筆すべき資本・人的・取引関係はありません。また、当社の関係者および関係会社と当該会社の関係者および関係会社の間には、特筆すべき資本・人的・取引関係はありません。
  • (10) 資産等:
    総資産 12.1百万米ドル(2012年7月末時点、監査未了)
    現在まで上市できた製品が無く、製品売上高はありません。
  • (11) 事業内容:エレベーション社は、呼吸器疾患のエアロゾル療法の開発に特化したバイオ医薬品企業であり、EP-101を開発中です。

4.当社業績に与える影響

現時点で予定どおり買収が完了した場合、2013年3月期第2四半期を目途にエレベーション社を子会社化する予定ですが、2013年3月期およびそれ以降の業績への影響については、当面の間は軽微と見込まれます。今後、開示すべき事項が生じた場合は速やかにお知らせします。

(ご参考)

EP-101について

EP-101は、glycopyrrolate(グリコピロレート)を有効成分とする長時間作用性ムスカリン受容体拮抗薬(LAMA)であり、独自なネブライザーシステム「eFlow®」*を用いて使用する吸入液剤です。
COPDの治療には、通常、吸入気管支拡張剤〔長時間作用性β2受容体刺激薬(LABA)や長時間作用性ムスカリン受容体拮抗薬(LAMA)など〕およびコルチコステロイドが使用され、これらは、ドライパウダー製剤、定量噴霧式吸入剤等により投与されます。現時点においては、ネブライザーを使用する気管支拡張剤は存在しますが、ネブライザーを使用するLAMAは存在しません。
EP-101は、現在の治療法でうまく症状をコントロールできない患者さんまたはネブライザーの使用を好む患者さんのために設計されました。
EP-101は、既に2本のフェーズ2臨床試験が実施されており、2012年内に追加のフェーズ2臨床試験を実施し、2013年下半期にフェーズ3臨床試験を開始する予定です。

* 「eFlow®」はPARI Pharma GmbH(本社:ドイツ)が開発したネブライザーシステムであり、エレベーション社は同社よりライセンスを受けています。このネブライザーシステムにより、投与時間が2分以内であり(現行のネブライザーでは5分~10分の時間が必要)、また、現行のネブライザーデバイスよりも作動音が小さくて、軽量であるといった特長を有しています。

以上