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2012年02月29日印刷はこちらから企業

当社による米国医薬品会社Boston Biomedical Inc.買収(子会社化)について

大日本住友製薬株式会社(本社:大阪市、社長:多田正世)は、米国Boston Biomedical Inc.(本社:米国マサチューセッツ州ノーウッド、Chairman, CEO 兼 CMO:Chiang J. Li、以下「BBI社」)と、当社がBBI社を買収することについて、本日合意しましたのでお知らせいたします。

合意内容に基づき、当社はBBI社の株主及びBBI社に対し、株式買収の対価として買収完了時に200百万米ドルを支払うとともに、将来、BBI社が開発中の化合物(BBI608及びBBI503)の開発マイルストンとして最大540百万米ドルを支払う可能性があります。さらに、販売後は売上高に応じた販売マイルストンとして、年間売上高が4,000百万米ドルに達した場合には合計として最大1,890百万米ドルを支払う可能性があります。なお、当社は、BBI608及びBBI503について、2015年以降の発売を目指します。

1. BBI社買収の目的

BBI社はがん領域を専門とするバイオベンチャー企業で、がん幹細胞への抗腫瘍効果を目指して創製された低分子経口剤であるBBI608及びBBI503の2つの有力な開発パイプラインを有しております。がん幹細胞を標的とする抗がん剤は、がん治療の課題である治療抵抗性、再発、転移に対する効果が期待されており、現在、がん治療に対する有力な手法として世界的に注目されております。がん幹細胞に特異的な標的分子の同定が困難であり、現在までのところ、がん幹細胞に対する抗がん剤が成功した事例はありません。したがって、BBI608及びBBI503は世界初のがん幹細胞に対する抗がん剤となる可能性を有しております。BBI608については、現在、北米において大腸がんに対する第3相臨床試験実施の準備段階にあり、また各種固形がんに対する第Ib/II相臨床試験の段階にあります。BBI503については、北米において進行性の各種固形がんに対する第1相臨床試験の段階にあります。
当社はBBI608について、2011年3月に、全てのがん種を対象に日本をテリトリーとした開発・販売権に関する独占的なオプション契約をBBI社と締結しています。オプション契約締結後、BBI社の開発パイプラインの革新性及び高い創薬・開発能力を評価し、本買収を決断するに至りました。

当社は第二期中期経営計画において、新薬継続創出に向けたパイプラインの拡充を掲げており、がんや免疫疾患などのスペシャリティ領域をチャレンジ領域とし、ファーストインクラスの革新的な医薬品の創製を目指しております。がん領域はアンメット・メディカル・ニーズが極めて高い領域であり、当社は、がん治療薬に挑戦することは研究開発型製薬企業の重要な使命であると考えています。また、がん治療薬の市場は、抗体医薬や分子標的薬、核酸医薬など新規治療薬の市場拡大が目覚しく、今後もサイエンスの進歩に伴い、大きな事業チャンスが到来すると考えられています。
当社の代表取締役社長である多田正世は「当社は、BBI社を買収することにより、がん領域における革新的な開発パイプラインを獲得するのみならず、BBI社の卓越した創薬・開発能力の取得により、今後の継続的な開発化合物候補の創出が期待できる優れた創薬プラットフォーム及び開発能力を獲得することとなります。これにより、米国での研究開発体制を構築し、グローバルにおけるがん事業での当社のプレゼンスを高め、がん領域を精神神経領域に次ぐ当社の将来の重点事業領域の一つとすることを目指します。」と述べています。

2. 買収の概要

本買収によりBBI社は、当社の100%子会社となり、マサチューセッツ州ボストン地区で事業を継続することが予定されています。なお、BBI社は、BBI608及びBBI503の日本、北米における独占的な権利を保有しています。

当社、BBI社両社の取締役会はそれぞれ本件を承認しておりますが、本件の実行には米国独占禁止法に基づく条件の充足、法定手続きの完了等が必要となります。これらの手続き等を経て、2012年4月の買収完了を目指します。なお、本件にあたっては、当社の財務アドバイザーをシティグループ証券株式会社が務めています。

3. BBI社の概要

  • (1) 名称: Boston Biomedical Inc.(ボストン バイオメディカル社)
  • (2) 所在地:米国マサチューセッツ州ノーウッド
  • (3) 代表者の役職・氏名:Chairman, CEO 兼 CMO Chiang J. Li
  • (4) 設立年月:2006年11月
  • (5) 資本金:5.8百万米ドル
  • (6) 株式の種類:非上場
  • (7) 大株主:1Globe Health LLC (Founder: Dr. Chiang Li)が過半数を占めており、株主数は合計6名です。
  • (8) 従業員数:30人
  • (9) 当社との関係:2011年4月7日発表の通り、当社はBBI社との間でBBI608について全てのがん種を対象に日本をテリトリーとした開発・販売権に関する独占的なオプション契約を締結(2011年3月締結)しております。それ以外には、当社とBBI社との間には、特筆すべき資本・人的・取引関係はありません。また、当社の関係者及び関係会社と当該会社の関係者及び関係会社の間には、特筆すべき資本・人的・取引関係はありません。
  • (10) 資産等:総資産 15百万米ドル、純資産 7百万米ドル(2011年8月末時点、監査未了) 現在まで上市できた製品が無く、製品売上高はありません。
  • (11) 事業内容:BBI社は、がん幹細胞領域の研究開発に特化したバイオベンチャー企業です。世界初のがん幹細胞に対する抗がん剤となる可能性を有するBBI608及びBBI503を開発中です。

4.当社業績に与える影響

2012年4月の買収完了予定のため、本買収による当社の2012年3月期連結業績見込みに変更はありません。なお、2013年3月期以降の業績への影響については、当面の間は軽微と見込まれますが、開示すべき事項が生じた場合は速やかにお知らせします。

以上