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2010年07月01日印刷はこちらから研究開発

「オムナリスHFA」の季節性アレルギー性鼻炎における2本目のフェーズⅢ試験の解析結果速報について

大日本住友製薬株式会社(本社:大阪市、社長:多田 正世)の米国子会社であるセプラコール・インクは、米国で開発中の「OMNARIS®」の噴霧式点鼻HFA製剤(以下、「オムナリスHFA」)について、671名の患者さんが参加した大規模なフェーズⅢ臨床試験において試験の主要評価項目を達成したことを速報として発表しました。
オムナリスHFAの開発が成功して、米国食品医薬品局(FDA)から承認を取得した場合は、本剤が米国で初めてのHFA(代替フロン)形式のアレルギー性鼻炎治療剤となります。なお、ステロイド鼻炎治療剤の米国市場はおよそ27億ドルと推定されています。

オムナリスHFA(一般名:シクレソニド)は、12歳以上の季節性アレルギー性鼻炎(SAR)の患者さんのための噴霧式点鼻製剤です。今回のフェーズⅢ臨床試験の結果において、オムナリスHFAは、平均2週間の治験期間にわたり、プラセボに対して統計学的に有意な差をもって鼻症状の総合スコアを減少させ、有効性の主要評価項目を達成しました。
鼻症状の総合スコア(TNSS)は、一般的なアレルギー症状である、鼻閉、鼻内そう痒感、くしゃみ、鼻汁の程度を朝と夜に各1回記録したものです。
オムナリスHFAの季節性アレルギー性鼻炎に対する前回のフェーズⅢ臨床試験では、本剤(80μg および160μg の1日1回投与)は、プラセボと比べて統計学的に有意に鼻症状を改善しました。

セプラコール・インクのChairman & CEO である濱中三郎は次のように述べています。
「今回のフェーズⅢ臨床試験でポジティブな結果を得たことにより、私たちは、オムナリスHFAがアレルギー性鼻炎患者さんの治療に貢献できるよう、今後とも本剤の開発を促進します。また、新規開発中の鼻用定量噴霧器は、呼吸器治療薬市場における当社の主導的な地位を拡大する機会をもたらすファースト・イン・クラスのデリバリーシステムであると信じています。」

オムナリスHFAとその独自のデリバリーシステムの利点のひとつとして、アレルギー性鼻炎治療用に現在市販されている点鼻水性ステロイド製剤に一般的に起こる、鼻からの液漏れおよび喉の奥への点鼻液流出を低減する可能性を有することが挙げられます。

The Allergies in American Survey(2006年発表)によると、調査対象者の約33%が「喉に薬液が漏れる」ことが、点鼻ステロイド製剤の中程度あるいは極度に煩わしい面であると感じており、調査対象者の約25%はこれらの不快感のため、アレルギー性鼻炎治療薬の使用を中止しています。対照的に、新規開発中のオムナリスHFAの定量噴霧器は、ドライミスト製剤が鼻腔内へ効率良く送達されるよう設計されています。

シクレソニドは、オムナリスHFAの有効成分です。点鼻ステロイドは、アレルギー性鼻炎治療の第一選択薬として認知されています。
オムナリスHFAは、ナイコメッド社(Nycomed GmbH)との独占的販売契約のもと、米国での販売を目指してセプラコール・インクにより開発されています。

セプラコール・インクのExecutive Vice President、Clinical Research and Medical AffairsであるAntony Loebel(アントニー・ローベル)は次のように述べています。
「今回の試験はセプラコール・インクが実施完了した、2本目の大規模なフェーズⅢ臨床試験であり、再び良好な結果が得られたことに勇気付けられました。HFA製剤であるオムナリスには、アレルギー性鼻炎に苦しむ患者さんのための新しい治療を医師に提供できる大いなる可能性があります。オムナリスHFAは、有効性に加えて、医師が患者さんの快適さと服薬コンプライアンスを改善する助けとなる独自のデリバリーシステムという利点を有しています。」

以上

(ご参考)オムナリスHFAのフェーズⅢ試験の概要

  • SAR 既往歴のある12歳以上の患者671人に対し、無作為割付、二重盲検下でシクレソニド
    HFA噴霧式点鼻製剤80μg または160μg またはプラセボを1日1回2週間投与しました。
  • 有効性は、患者さんから報告された朝夜のreflective TNSS (評価時点から過去12時間の
    鼻症状の総合スコア)の平均と朝夜のinstantaneous TNSS(評価時点での鼻症状の総合スコア)の平均と眼症状スコア(TOSS)によって評価されました。
    TNSS は、鼻閉、鼻内そう痒感、くしゃみおよび鼻汁の一般的なアレルギー症状を評価します。
    TOSS は眼のそう痒感、流涙および発赤のような眼の症状を評価します。またシクレソニドの安全性および忍容性についても本試験で評価されました。
  • いずれの用量においても実薬投与は、reflective TNSS について治験の主要評価項目を満た
    す2週間の治験期間にわたり、プラセボに比べて、臨床的に意味のある統計的有意差を示しました(P < 0.0001)。
  • 同様にいずれの用量においても実薬投与は、instantaneous TNSS についても2週間の治験
    期間にわたり、プラセボに比べて、臨床的に意味のある統計的な有意差を示しました(P=0.0002)。
  • シクレソニド80μg は、眼症状およびRQLQ(Rhinoconjunctivitis Quality of Life
    Questionnaire)について、プラセボに比べて臨床的に意味のある統計的有意差な改善を示しました(P=0.0124)。
    この試験において、シクレソニド160μg は、眼症状について、プラセボに比べて臨床的に意味のある統計的有意な改善を示しませんでした。
  • 薬剤の忍容性は良好で、安全性プロフィールは、治療群間で同様でした。