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2010年01月05日印刷はこちらから研究開発

統合失調症治療剤「ルラシドン」のFDAへの新薬承認申請について

大日本住友製薬株式会社(本社:大阪市、社長:多田 正世)の米国子会社である大日本住友製薬アメリカ(Dainippon Sumitomo Pharma America, Inc.)は、統合失調症治療剤として開発中の非定型抗精神病薬「ルラシドン」について、米国食品医薬品局(FDA)に新薬承認申請(NDA)を行いましたので、お知らせします。
新薬承認申請には、ルラシドンを投与された2,500人以上の患者さんが関わった40以上の臨床試験データが含まれており、2009年12月30日に提出されました。

多田代表取締役社長は次のように述べています。「ルラシドンのグローバル臨床開発の促進に全力で取り組んだ結果、米国での新薬承認申請という当社にとって重要なマイルストーンを当初の予定よりも早く達成することができました。ルラシドンは、統合失調症の患者さんとその家族の方々ならびに医療関係者にとって価値のある新しい治療薬になるものと信じています。」

グローバル第Ⅲ相試験であるPEARL 1試験、PEARL 2試験(Program to Evaluate the Antipsychotic Response to Lurasidone)を含む4本の入院患者を対象とした6週間投与プラセボ対照比較試験において、ルラシドンは1日1回投与で、統合失調症の症状に対して改善効果を示しました。臨床試験では、ルラシドンは総じて良好な忍容性を示し、体重や脂質への影響も限定的でした。更に、運動障害パラメーター、プロラクチンレベルの異常も概して軽微でした。

大日本住友製薬アメリカのAntony Loebel(アントニー・ローベル)臨床開発担当副社長は次のように述べています。「ルラシドンは、統合失調症の症状に治療効果を示し、かつ、体重増加や代謝異常といった副作用の少ない薬剤であると考えており、アンメットニーズの残る統合失調症に対する1日1回投与の新しい治療薬として、医療関係者に貢献できると期待しています。」

以上

(ご参考)

【ルラシドンついて】
ルラシドンは、当社が創製し開発している独自な化学構造を有する非定型抗精神病薬です。ドパミン-2、セロトニン-7、セロトニン-2A、セロトニン-1A およびノルアドレナリン-α2cレセプターに高い親和性を示すという特徴的な受容体結合プロフィールを有しています。また、ルラシドンは、ヒスタミン-1とアセチルコリン-M1レセプターに対してはほとんど親和性を示しません。

【統合失調症ついて】
統合失調症は、慢性的に日常生活に支障をきたす深刻な疾病であり、米国だけで2百万から3百万人、世界中では2千4百万人以上が罹患しています。統合失調症は、男女の区別なく同様に発症し、世界的にその率に人種差はありません。統合失調症は治療可能な病状であり、環境要因と遺伝的要因の組み合わせにより発症すると考えられています。症状は、幻覚、妄想、思考障害、意欲低下、感情低下などの陽性、陰性症状だけでなく、記憶力、注意力または計画、体系付けあるいは決断する能力の障害、などの認知機能障害があります。米国における統合失調症治療にかかる総費用は2002年で$62.7billionであり、そのうちの直接の医療費は$22.7billionといわれています。