アニュアルレポート2017
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全般の概況 2017年3月期の日本経済は、個人消費や輸出の持ち直しなどにより、企業収益に改善の動きがみられるなど、緩やかな回復基調が続いています。世界経済につきましては、米国では、個人消費が増加するなど景気回復が続いており、中国では、各種政策の効果もあって景気は持ち直しの動きがみられますが、今後は、米国および英国の政策の動向、中国や新興国等の経済の先行き、金融資本市場の変動の影響などに留意する必要があります。 医薬品業界では、国内外を問わず、増大する社会保障給付費を抑制するための動きとして、先発医薬品の価格抑制策や後発医薬品の使用促進策が次々と打ち出されることにより、事業の予見性が低下するなか、新薬開発の難度の高まり、研究開発費の高騰、国際競争の激化などにより、事業リスクも増大しています。 このような状況のもと、当社グループは、日本において、高血圧症治療剤「アイミクス」、パーキンソン病治療剤「トレリーフ」および非定型抗精神病薬「ロナセン」(一般名:ブロナンセリン)の戦略品3剤の売上拡大を図るとともに、2016年度に販売を開始した2型糖尿病治療剤「トルリシティ」の早期市場浸透を図るべく情報提供活動に注力しました。 北米においては、サノビオン・ファーマシューティカルズ・インク(以下「サノビオン社」)が、グローバル戦略品である非定型抗精神病薬「ラツーダ」(一般名:ルラシドン塩酸塩)を中心とする主力製品のさらなる売上拡大に向けて事業活動を行いました。また、同社は、精神神経領域のパイプラインを獲得する目的で、2016年10月に、同領域の医薬品の開発に特化したカナダのベンチャー企業であるシナプサス・セラピューティクス・インク(以下「シナプサス社」)を買収しました。加えて、呼吸器領域の製品ラインアップ拡充を目的として、2016年12月に、ノバルティスグループ2社(以下「ノバルティス社」)から慢性閉塞性肺疾患(COPD)治療剤3製品の米国における独占的販売権を獲得しました。 抗がん剤の分野では、ボストン・バイオメディカル・インク(以下「ボストン・バイオメディカル社」)が現在開発中であるナパブカシン(開発コード:BBI608)の米国での早期上市を最優先課題と位置付け、臨床開発を推進しました。また、当社は、当社全額出資の米国持株会社を通じて、2017年1月に、がんおよび血液疾患領域における医薬品の研究開発に特化した米国のバイオベンチャー企業であるトレロ・ファーマシューティカルズ・インク(以下「トレロ社」)を買収しました。経営成績 2017年3月期の連結業績は、日本では、2016年4月に実施された薬価改定や長期収載品の売上減少の影響が大きく、減収となりましたが、北米では、「ラツーダ」等主力品の売上が順調に拡大したことにより、大幅な増収となりました。これらの結果、売上高は4,116億39百万円(前期比2.1%増)となりました。営業利益 営業利益は、売上原価が減少したことに加え、日本における販売関連費用等の減少や北米等における為替変動の影響により販売費及び一般管理費が減少した結果、527億59百万円(前期比42.9%増)となりました。その他の収益(費用)・親会社株主に帰属する当期純利益 特別利益として投資有価証券売却益を、特別損失として早期退職制度の実施に伴う事業構造改善費用等を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は289億91百万円(前期比17.4%増)となりました。売上高財政状態〈資産〉 流動資産は、現金及び預金が増加しましたが、有価証券や短期貸付金の減少により、前期末に比べ451億31百万円減少しました。固定資産は、保有株式の一部を売却したことにより減少しましたが、シナプサス社(現:サノビオンCNSカナダ社)およびトレロ社の買収に伴いのれんや仕掛研究開発が大きく増加したことから、前期末に比べ1,313億65百万円増加しました。これらの結果、総資産は前期末に比べ862億34百万円増加し、7,939億51百万円となりました。〈負債〉 長期借入金の返済や社債の償還に加え、未払法人税等が減少しましたが、売上割戻引当金や買収に関連して短期借入金、繰延税金負債や条件付取得対価に係る公正価値が増加したこと等により、前期末に比べ720億50百万円増加し、3,332億94百万円となりました。資産・負債および純資産経営成績および財政状況の分析財務セクション63大日本住友製薬株式会社 アニュアルレポート2017

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